立哨がツライと思った時のお話

商業施設で勤務していた時に出入管理の時はずっと立ったままで受付の業務をしていました。いわゆる、立哨業務です。
これが嫌だと感じる時がたまにありました。それはずっと立っているからという訳ではなく、意外な事でそう感じていたんです。

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大型商業施設での出入管理は忙しい

ペンギンがたくさん歩く

商業施設で働く従業員の人数はものすごく大勢います。

それが大型商業施設になると想像もつかない人数ではないでしょうか。

一つのテナントにいるアルバイトやパート、従業員の人数は少なくとも10人位は居たとして、テナントの総数が100店舗あったとしたら1000人になります。

実際テナントの総数やそこで働く人はもっと居るので、それはとんでもない人数になります。

そんな巨大な施設で出入管理をしていた時、1日辺り立哨で1000人はカウントしていた記憶があります。

入館だけで1000人なので、帰りの退館分を含めると約2000人は出入管理での対応をしていた事になります。

しかもそれが毎日です

まあ、出入管理の立哨は1時間交代でしたので一人で2000人対応していたわけではありません。

平均するとポスト数から一人当たり300人は対応する事にはなります。

しかし一日を通してある程度集中した時間帯に人が往来するので、その日勤務に就いたポストで対応する人数は若干の偏りはありました。

とにかく忙しい現場であるのは間違いないです。

そんな忙しい出入管理の立哨ですが、忙しいからツライ・・というわけでは無いのです。

では何がつらいと思わせたのかというと・・・

受付場所の環境が最悪

人形がひどいと叫ぶ

出入管理の場所が最悪でした・・。

大抵防災センターや警備室は、施設の裏側、または建物の地下階層部分にある事が多いです。

施設を利用するお客様は正面の大きな綺麗なドアから・・

そこで働く従業員は裏の飾りの無い鉄扉の入り口から・・

どこの商業施設もこんな感じではないでしょうか。

もっとも全国区で展開しているので、建物の構造が似通るのは当然と言えば当然です。

この施設に限った事ではなく、ファミレスでもコンビニでも従業員の入り口は分かり難くなっているのは防犯面の事も考えているからでしょう。

そんな裏側にある従業員の出入り口の出入管理の立哨は、それは環境が悪かったです。

地下駐車場と同じフロアに入り口がある(排気ガスが入り込んでくる)

トラックヤードがすぐ脇にある(扉が無い為、立哨中は外と同様)

低地で閉鎖空間な為夏は暑く、梅雨はじとじと、冬は寒い(季節を敏感に感じる)

1時間くらいじっと立っている事は何の苦もなかったのですが、この外に居るのと同じかと思う環境が苦痛でたまりませんでした。

確かに本当の外で交通誘導をされていた警備員さんの方がもっと大変でしたでしょうが、空気の対流が一切ない40度近い暑い中、掲示板に貼ってある用紙が湿り過ぎて破けるほど湿度の高い中、室内用の制服なのに気温0度近い中での立哨業務・・

これも中々外の勤務の人に負けていないと思います。

余程季節に鈍感な人でないとやっていられない様な環境下での立哨業務でした。

この様な出入管理は程度の差こそあれ、施設警備員として勤務する方には良くわかる話なのではないでしょうか。

当時はサーキュレーターを置いたり、電気ヒーターを置いたりと少しでも環境を良くしようとみんなで努力した記憶があります。

今でも一番つらい思い出No1

万歳をする女性

施設警備の出入管理は全国すべてがこの様な現場ではありません。

中には出入管理が立哨ではなく座哨である現場もありますし、1日の入館者数が50人にも満たない様な現場もあります。

夏は涼しくて冬は暖かい環境下で出入管理をしている所もあったりと、同じ施設警備かと思うほど差があります。

しかし先月の座哨での出入管理の出来事よりも、数年前の苦しい環境下での立哨業務の出来事の方が鮮明に記憶にあるのです。

あの時の大変であった出入管理で学んだ事の方が今の自分の業務の支えになっているのです。

もし初めから座哨での出入管理しかやってこず、商業施設での苦労して覚えた施設警備員としてのあるべき業務を学ばなかったら、きっと今頃はだらしのないいい加減な警備員になっていたかもしれません。

あの辛かった出入管理から抜け出して良かった・・のではなく、

あの辛くても施設警備員として正しい業務を学べて良かった・・

と今でもそう思い返しています。

今つらくても、そこで学んだ事はきっと自分の役に立つ事がある、そう思いながら仕事をすれば過酷な環境下でも頑張っていけると思います。

 

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