最近ここの現場で制服に関する事で気になった事がありました。警備業務違反になるほどの大きな事ではないのですが、その事で、以前の現場であった制服の問題を思い出し、改めてあの時は酷かったとつい思いふけってしまいました。
他所の警備会社の制服を着る愚か者
以前の現場では高齢の警備員が大勢勤務しており、更に警備業法や普段の勤務態度も余りよろしくありませんでした。まだ隊長職に就く前で、隊全体として規律を守らせる指示が出せなかったので、他の隊員さんと
「ここの高齢警備員は最悪だ・・」
という話を良くしたものです。
そんな高齢警備員から聞いた自慢話(本人曰く)で、
「制服のシャツが一枚しか貸与されないので、洗濯に出して準備できなかったから前に所属していた警備会社の服を着て仕事をした事がある」
と本人は笑い話の様に自慢していました。
その時、一緒に聞いていた他の隊員同様、絶句した記憶があります。
まず、他社の警備会社の制服を身に着けて平気で仕事をする行為に何の罪悪感も無い事と、その事を自慢話もしくは笑い話にして話す事について「ダメだこいつは」と思ったものです。
そこの現場の高齢警備員の殆どが、30年ほど前の警備員かと思うほど無法で無知な人間が多く、まともに警備業法や警備員としての職の自覚がありませんでした。
どちらかというと、警備員の制服を着た何の資格も持たない用務員の様なものくらいにしか思っていないのです。
警備員が決められた制服を身に着ける意味や重要性を何一つ理解していないのです。
制服を仕事をする上での、「警備員と分かる為に着ている」位にしか思っていないのでしょうね。
制服に関する法律の重要性に無知
警備員の制服は、契約を交わした現場で公安委員会にどのような服装で仕事をする、ときちんと届けをしています。
これは私が実際に手続きをした事はありませんが、書類やら写真やら提出するものも多く、結構大変だと聞きます。
この時に細かく着用する物を言提出しているのに、勤務をしている警備員が制服を着ていなかったり、私服を身に付けたりと届け出をした服装と違う格好をしている事が公安委員会に知れると、警備業法違反となり会社に多大な迷惑を掛ける事になるのです。
「どうせ、警備員の服装が違うなんて分かりっこない」
などと思っていても、誰がいつ見ているか分かりません。
警備業法の16条に関して知っている人がいて、警備員が明らかにいつもと違う格好をしていたのを写真にでも撮られて通報されたら言い訳のしようがありませんよね。
毎日警備員の前を通る人にとって、いつもと違う格好をしていたら意外と気づくものです。
どんな悪意を持った人がいるのか分からないのに、決められた服装でない格好をするのは会社から解雇されても文句は言えないかもしれません。
会社は悪くないのに、その一人の規則を守らなかった警備員のせいで大勢の警備員が職を失うかもしれないのですから。
資格を持っている者なら尚更
警備業法を守るという点において、私が周りの警備員を見て来て思うのは
資格を持っている警備員でも意外とわきが甘い
という事です。
資格を取得するのにこの辺りの事は学んできているはずなのに、規則を守らないと大問題になるだとか、資格保持者としての自覚、という意識が薄い人がいるのも事実です。
資格が無くてもしっかりしている人がいるのに、なぜ資格を持っているのに規則が守れないの?と疑問に思う事があります。
これはその資格を持った人が過去に経験してきた現場によるものだと思いました。
規則や業務に厳しい現場で仕事をしてきた人は、規則を守る重要性をよく理解していますが、比較的緩い現場しか経験していない警備員さんは警備業法に関して遵守する意識が低いです。
もう少し指導する立場にある者である、という認識を持って欲しいのですがね。
警備員は他の社会人と違って制服に関する罰則規定がある分、規則を守るという行動に気を付けて欲しいです。