施設警備員が夜間の勤務をしている時、眠気に襲われてつい居眠りをしてしまう、なんて事は実は珍しい事ではありません。大抵はその睡魔に負けないように努力している警備員さんも多いのですが、そんな事を気にしない警備員さんが居眠りをしていて万が一、クライアントに見つかった時、どんな事になるのでしょうか。
夜間の業務は睡魔が最大の敵
今の現場で夜間の業務をしている警備員が、居眠りをしている場面をよく見かけます。
警備員が同僚の居眠りを見かけるという事は、もしかしたら警備室前を通るクライアントの従業員も見かけている可能性があります。
夜間の業務は、その隊員1人しか起きていないので、どんな状態で仕事に臨んでいるのか、という姿を見る事は出来ません。
仮眠明けに交代の時に声を掛けた際、椅子に座って眠りこけているのに気付くのです。
これが何度も続くと「毎回居眠りをしているのか」と推測し、もしかしたらクライアントにもこの姿が・・・と思うのです。
警備員は経験上、夜間の業務では侵入者不審者よりもむしろ「睡魔」が最大の敵になるのではと思います。
出入管理の受付場で、誰も来る事のない夜中の時間に一人で椅子に座っていると、警戒はしていても過去に一度もない侵入事案や、不審者などに気を付けるよりも、目の前の睡魔にどう対処するのか、という方が重要になります。
もし居眠りをしていしまえば、万が一の侵入者にも対応出来ませんし、稀に通るクライアントの従業員に「警備員が居眠りしている」と見つかってしまうかもしれません。
クライアントに居眠りが見つかったら
見つからなかったら寝て良い、という訳ではありませんが、クライアントに居眠りが見つかった場合は最悪です。
「警備員が寝ていた」
という情報を聞くよりも、委託者側の人が直接警備員の居眠りを目撃する様な事にでもなれば、決定的となってしまいます。
まさに百聞は一見に如かず、という状態ですね。
もし警備員が居眠りをしているという事が知れると、厳しいクライアントの現場では、その警備員は「一発退場」となるかもしれません。
そう、出入り禁止です。
現場によっては防犯面に非常に気を使っている所もあり、そんな現場で夜間に居眠りでもしていたら、ほんの一瞬の居眠りが見つかったとしても許されない場合もあるでしょう。
そうかと思えば、たとえクライアントに居眠りが見つかったとしても、特に何もお咎めなしか「警備員さん、気を付けて下さいね」で終わる所もあったりと、クライアントの反応は様々です。
自分だけの責任とはならない
居眠りをした事で、それをクライアントに見つかり大問題になった場合、恐らく警備会社の偉い人と一緒にクライアントへ謝罪しに行くかもしれません。
もしくは、偉い人一人でお話しに行くかもしれませんね。
展開はどうであれ、問題になっている事は間違いないのですが、現場によっては居眠りをした警備員さん一人だけの問題では済まない場合も。
全てはクライアントの裁量になるのですが
「もうおたくの警備会社には仕事を頼みません」
なんて究極の決断をしないとも限りません。
居眠りする様な警備員のいる会社には仕事は頼まない、という判断です。
こうなってしまうと、責任は居眠りをした警備員一人に留まらず、会社としての業績とその職場で仕事を無くした警備員さんたちです。
なにも、警備会社をクビになったわけではないのだから、と思うかもしれませんが、警備会社の機微が小さいほど、いきなり配属先のなくなった何人もの警備員さんを配置させる現場は無いでしょう。
彼らは翌日から、突然収入が断たれたわけですから、その日から働き口が無いと困ります。
しかし、彼らを配置する現場は無い。
これは警備会社も困りますし、何の落ち度もない警備員さんたちも困ります。
たった少し居眠りをしただけの警備員のせいで、多くの無関係の警備員さんに迷惑がかかるのです。
夜勤の仕事が大変だという事は分かります。
だからと言って居眠りをして良いという事は無いのです。
そうならない様にする為に、仕事に入る前に十分な睡眠を取っておいて、夜間の仕事中に居眠りをしないで済むようにしなければならないのです。