警備員に限らず、高齢者は最新電子機器類にあまり強くありません。特にパソコンやスマホなど、短い周期で新しい技術が出るものについて行けない傾向があります。警備業界の高齢警備員も同じで、多くの高齢警備員が新しいものについて行けていないのです。
高齢警備員は何歳から高齢と呼ぶのか
高齢警備員と一言で言いますが、何歳からが高齢警備員と呼ばれているのでしょうか。
正直、年齢で区切る事は難しいと思いますが、団塊の世代に当たる年齢から下は今の65歳くらいまでを高齢警備員としましょう。
おおよそ、65歳を過ぎて今まで勤めていた会社を定年で退職した人を指すのが一般的でしょうかね。
この65歳以上の人は警備業界には普通に大勢いると思います。
警備業界に多くいる高齢警備員は殆どこの分類に入ってしまうかもしれません。
この分類に入る全ての高齢警備員がみな、スマホやPCに疎いとは限りません。
私が今まで出会ってきた高齢警備員の中にも、私よりパソコンに詳しかったり、スマホの情報をよく知る人も居ます。
他の世代の人に比べて、苦手な人が多いという事だけだと思います。
人間年を取れば、新しい情報を手に入れようとする意欲が無くなるのか、それ以上知ろうとしなくなります。
別にそれで何か不自由があるわけでもなく、自分の知っている範囲で納得してしまうのでしょうか。
確かに、いつまでも新しいものを追い続けていてもきりがありませんし、自分の身の回りで満足してしまえばそれ以上、新しいものを知る必要は無いのかもしれません。
その知識を追うのをやめてしまう年齢の境目が60歳位から始まるのというのでしょうか。
パソコンが使えないとスマホも当然使いこなせない
以前のうちの現場には高齢警備員が半数以上いました。
高齢警備員の基準は65歳以上です。
当時この現場には65歳以上の高齢警備員が半数以上いたのです。
10名以上入り警備隊で半数以上が65歳以上な現場は他にあるでしょうか。
私は今まで経験した現場では、こんな老人警備隊は経験した事がありませんでした。
そんな高齢警備員がいる中で、スマホやパソコンが使えない人間がいたのです。
スマホが使えないのは個人的な問題なのでまだ良いですが、困ったのはパソコンの操作に弱いという点でした。
現場には業務と使用するパソコンがあり、当直勤者は日常的な業務としてパソコンを操作します。
高齢警備員が勤務に入ると、パソコンの操作を忘れる事が多々あり、その度に若いメンバーに操作の確認をしていたのです。
警備員として業務の中にパソコン操作があると、こういった時に高齢警備員が業務に引っ掛かり説明に時間を取られるのが日常と化していました。
そういう高齢警備員は大抵ガラケー持ちで、キャリアの更新時になってもなかなかガラケーからスマホに移行しませんでした。
最後の最後にスマホに替えても、今度はそのスマホの操作を聞いて来る、という迷惑な状態になっていました。
新しいものを学ぼうとする姿勢の問題
歳を取ると、新しいものに挑戦するという気持ちが無くなるようで、パソコンやスマホなど新しいものを取り入れる事をしません。
まあ、全ての高齢者がそうではありませんがね。
ウチの隊にも、高齢視野ではあるが率先してスマホに移行した人も居ましたし、パソコンについて詳しい高齢警備員さんもいました。
自分が若い頃に覚えたようなものは使いこなせるのですが、年を取ってから登場したようなものには覚えようとする意欲が失せている気がします。
しかし、年を取ってからでも新しいものに挑戦しようとする気持ちの若い高齢警備員さんもおり全員がそうとは限らないのです。
これは警備員に限った事ではなく、高齢者になるとこれ以上頭を使う様な事をしたくなくなるのかも知れませんね。
そしてその中でもごく少数の人は、年をとっても頭を使う事に抵抗が無い人も居る事も分かりました。
うちの父も今では、新しいものを学ぼうとする気持ちが無くなったように見えます。
昔は当時まだ珍しかったパソコンを私に教えようとしていたのに、今ではスマホを操作する事ですらおぼつかない状態です。
そんな高齢警備員の事情ですが、若い警備員でも新しいものを覚える事が苦手そうな人間もいます。
ちゃんと調べて自分の知識にする事が出来ず、いい加減な知識で失敗をするのです。
スマホ一つでも高齢警備員と同じような浅い知識しかなく、分からないからとキャリアのショップの店員さんに聞きに行っていました。
自分で調べて知る、という行動が出来ないのは何も高齢者に限った事でないのだな、と彼を見て知りました。
特に高齢者に多い傾向ですが、いくつになっても新しいものに挑戦するという姿勢、は持っていなければと思い知らされました。