夜間巡回時に懐中電灯の明かりを窓に向けるな

施設警備員が夜間に建物内の巡回をしていてよく言われる事に、懐中電灯で窓の外を照らすな、という教えがあります。それは私の現場でも同じ様に指導していますが、なぜ外に向けて明かりを照らしてはいけないのでしょうか。

スポンサーリンク

室内は明るくても外は真っ暗

夜間に建物内の巡回をする時、懐中電灯を片手に見回ります。

これはどこの施設警備の現場でも同じ条件です。

懐中電灯を持たせずに巡回へ行かせる警備会社は殆どないでしょう。

 

例え、いくら室内の照明が煌々とついている様な建物でも、少しでも暗い場所明かりの届かない箇所がある場合もあるでしょうし、隅々まで巡回する、という姿勢を見せる為にも必需品です。

そんな懐中電灯ですが、どこの現場でも指導される事ですが

 

「窓から外に向けて明かりを照らすな」

 

という事を必ず言われるでしょう。

警備員が夜間巡回時に懐中電灯を外に向けて照らしてはいけない、という話は警備員ならだれでも知っている事だと思います。

それは、外から建物を見ると納得できると思いますが、暗い場所から建物内の漏れた明かりはよく見えるからです。

警備員の居場所を知らせるな

夜中の時間帯に部屋の電気が付くと非常に目立ちます。

真っ暗な外、そして真っ暗な建物から1か所だけ明かりがつけばそこに誰かが居ると容易に知る事が出来ます。

 

そしてその明かりが部屋の電気でなく懐中電灯だった場合、あれは警備員だという想像が出来てしまいます。

なぜ警備員かもしれないというイメージを与えてはいけないのかと云うと

 

「警備員の居場所が分かり、犯罪行為の手助けをしてしまっている」

 

という事になるのです。

警備員がそこにいるのが分かれば、その部屋から遠い場所から侵入したり、その部屋から遠い場所なら犯行可能だ、という情報を与えている事になるのです。

警備員としては防犯のために巡回しているのに、もしかしたら犯罪に加担する行為をしているかもしれないのです。

 

それが毎日同じ時刻、同じ場所であったら警備員の行動が筒抜けですね。

警備員の行動を見抜かれて犯罪が起こらないようにする為にも、巡回時に懐中電灯で窓を照らすな、と指導されるのです。

一番理想的な行動は、懐中電灯をつけなければ、部屋の明かりもつけずに見回りする事ですが、真っ暗な部屋を明かりもつけずに歩く方が転倒するかもしれないので危険です。

 

その為懐中電灯を使わざるを得ないのですが、最近の懐中電灯は性能が良くて逆に困ります。

近年の懐中電灯の性能

施設警備員の方で、自分用の懐中電灯を持っている人も多いのではないでしょうか。

現場によっては警備会社や、クライアント側が用意して懐中電灯を使用する所もあるでしょうが、うちの会社の様に懐中電灯が備品として手配してもらえず、全員個人で懐中電灯を用意する所もあると思います。

 

会社でも個人でもどちらもそうですが、近年の懐中電灯はLED化されているモノが多いと思います。

私が入社したての頃、そこの警備会社は会社が懐中電灯を手配してくれていましたが、10年前当時で電球の懐中電灯でした。

その後すぐにLEDタイプの懐中電灯に変わり、それ以降は個人で所持している殆どの人が、LEDの懐中電灯を所持していました。

 

LEDの懐中電灯は寿命や電池の持ち、また明るさの強弱やそもそも電球よりもはるかに明るい、と何を比較しても電球の懐中電灯よりも優れていました。

そんな高性能な懐中電灯ですが、真っ暗な部屋でも照明かと間違うほど強力な明かりの為、巡回時に窓を照らさなくても外へ明かりが漏れてしまうのです。

 

これでは窓を照らさない様にしたとしても、警備員が懐中電灯をもってその部屋にいる事がバレバレです。

私の持っている懐中電灯も結構明るめな物ですが、ある隊員さんの持っていた懐中電灯はその何倍も強力な明るさの懐中電灯でした。

 

いくら隅々まで照らす事が出来るからと言っても、所詮部屋の中の数メートルまでの明るさがあれば良いのに、数百メートル先まで明るい、なんていう触れ込みの懐中電灯は必要ありません。

確かに100円ショップで売っている様な懐中電灯では役には立ちませんが、1万円もするような高価な懐中電灯も行き過ぎです。

 

部屋の中を照らしても警備員と悟られない程度な明かりの懐中電灯が理想的ですね。

 

警備のしごとのトップページ

スポンサーリンク