現場で一緒に勤務している高齢警備員さんは全体の約5割くらいは居ます。その高齢警備員さんの中でも数名が70歳になろうかというほど高齢の人です。彼らの日ごろの勤務を見ていると、40歳代の隊員さんと比べても瞬発力が無いというか動作が緩慢に見えます。そんな警備員さんがいざ緊急事案が発生した時、奪取で現場へ駆けつける事はもちろん、素早い判断と動作が出来るか不安に思う事があります。
歳を取れば動作も鈍るのは警備員も同じ
現場で一緒に働いている警備員さんで高齢警備員と呼ばれる年代の人は今の現場で約半分くらいです。
従業員の約半分が60歳以上の職場って考えるとそれはすごい事だと思います。
世間では定年という制度があるのでこの様な事態にはなりませんが、警備業界では珍しい事ではありません。
そんな高齢の警備員さんが多く所属していると、何事も無い平常時は気になりませんが、いざ緊急事案が発生した時に年齢による問題が表に出てきます。
人間歳を取れば若い頃より体が思う様に動かなくなります。
それが警備員という仕事を続けている事で、高齢の人になるほど迅速に動かなければならない時にそれが出来なくなるのです。
今の現場でも70歳に到達しようとする高齢の警備員さんが数名いますが、どうみても緊急時に迅速な行動が取れるとは思えないほど、体が衰えているな、と見て分かります。
全国で似た様な問題が続出する未来
警備業界は大勢の高齢の警備員さんが所属しています。
今現在進行形で高齢の人が警備員の仕事を始めようとしている事でしょう。
世間では定年という区切りを迎えて今まで勤めていた仕事を退職する人が大勢います。
その全ての人が警備員になるわけではありませんが、その中から大勢の人が警備員という仕事を選択している事でしょう。
まあ、それ以上に警備業界は人手不足ですがね。
そんな人たちが警備員になっているので殆どの人が高齢警備員としてスタートするのです。
全体から見て高齢世代の所属人数がどのあたりでピークを迎えるのか分かりませんが、間違いないのは今は増えて行っている最中だと思います。
団塊の世代で警備員に所属している人が恐らくまだ現役の警備員でギリギリやれていると思うので、彼らの世代が抜け始めれば高齢世代の割合は減ると思われます。
それまでは、全国でどこを見ても高齢警備員さんばかり、という現象を見る事になるのかもしれませんね。
警備業自体の在り方の変化
施設警備員は緊急時にこそ活躍する職業です。
災害時に速やかに建物内からお客様を外へ誘導する。
施設内に不審者がいた時、周りの人に被害が及ばない様にする・・
などやれる事は沢山あります。
警察官や消防士などと違い、犯罪や災害に対して直接解決する権利はありません。
どちらかというと補助的な役割が近いです。
しかし、現場へ急行して確認したり、避難誘導の為に奔走しなければならない場面もあるでしょう。
その時に足腰が弱っているので迅速な行動が出来ないとなると、警備員が活躍するべきその瞬間に役に立たない人材となってしまうのです。
そんな警備業界にも拘らず、周りを見渡しても高齢警備員しかいないとなると、もはや警備員としての活躍の在り方自体を考え直さないといけないのかもしれません。
ロボットやドローンを操作して、人以上の行動力を期待する事で高齢の警備員であっても警備業を全うできるかもしれません。
そんな日がいつ来るか分かりませんが、これなら人手不足も警備業界の高齢化も解決できそうです。
まあ、今の技術の進歩具合を見た時、まだ10年先を見ても無理かもしれませんがね。