警備員の多くの人は時給計算で仕事をしていませんか。世の中の多くの会社員は月給〇〇円といった感じで働いていますが、警備員は「1日働いて〇〇円」といった具合にいわゆる日雇いの様なものです。いま、世の中では賃上げの動きがありますが、警備業界で給料が賃上げされるのは難しいと思います。
警備業界の賃金が低い理由
世の中は世界的に景気が良くなってきているのか、国内でも景気が良くなってきている事で、賃上げをしている所も少なくないとか。
そんな企業では今年のボーナスもさぞ期待できるのでしょうね。
その点、警備業界更に私の所属している警備会社は「ボーナス」なんていう言葉には全く縁がありません。
そもそも、ボーナスが有ったとしても、元の給料が低いのでボーナスが貰えても給料の数か月分と言われても大した額にはならないでしょうがね。
そんな給料ですが、警備業界全体と言わるか分かりませんが、警備員の給料は低いです。
それは、元から仕事を請けている企業から契約で買い叩かれているからです。
警備という仕事を斡旋しても、売り上げとしての数字が上がるわけでも無いので、契約する側としては大金を出すわけには行きません。
いわゆる人件費の様なもので、しかもその人件費はその企業に対して何の売り上げも出さないのです。
そうなると、少しでも安い金額で契約を結んでくれる警備会社を探し、警備会社同士も競合よりも安い金額で仕事を請けようとする負の連鎖に入ります。
また、入札という制度も相まって警備業界同士が潰しあっている時代が続いていました。
そうちょうど、一昔前に牛丼屋が牛丼一杯の価格競争をしていた時と同じ状態です。
あれでは、業界が弱るばかりで何一つ良い事はありませんね。
これが現状警備業界の賃金が安いと言われる現状だと思います。
賃上げに努力する警備会社もある
しかし、ここへきて景気が良くなってきた、というニュースを見かける様になりました。
更には企業によっては賃上げをする様になり、うれしいニュースも少なくありません。
そう、警備業界以外での話ですがね。
警備業界は先ほどお話した通り、委託先からお金を貰って仕事をしています。
安全や安心をお金で買っている、ともいえる仕事なので、目に見えて売り上げには貢献していません。
その為、景気が良くなってきたとはいえ、そこへ投資しようとする企業は少ないでしょう。
いや、むしろ景気が悪く治安が悪くなった方が警備業界としては仕事が増えるのかもしれません。
あまり表立って喜べない状況ではありますね。
しかし、世の中の景気が良くなれば多少でも、警備費用に経費を回す余裕のある企業もでてくるでしょう。
中には、仕事を請け負っている企業に対して「契約金の増額」を提示する警備業者もあると思います。
そんな企業は大いに頑張って頂きたいですね。
警備業界の賃上げの波は一番最後
しかし、思うに警備業界に賃上げの波が来るのはまだまだ先の話だと思います。
世の中から見ると、警備業というものは社会的に見ても先端を行く企業ではなく、その企業から警備の仕事を貰っている末端の業界です。
殆どの警備業は委託派遣業なので、賃上げが来るとしたらまずはその委託先が十分に潤ってからでないと無理な話です。
上から順にお金が下りてくるイメージですね。
警備業界はその一番下に位置しているので、上が十分賃上げした後で
「仕方ない、警備の契約金を上げてやるか」
となり、警備業者が儲けた残りとして、現場で働く警備員に還元されるという事です。
ああ、これ本当に現場で働く末端の警備員に還元さるか心配です。
もしかしたら、契約金が上がっても警備会社で止まっておしまい、なんて事も十分考えられますね。
この様に警備員の賃金は、世の中が景気が良いと浮かれ出しても直ぐには反映されず、後の後、その先でももしかしたら上がらないかもしれない、なんて結末もありえます。
まあ、そうなったらそんな警備会社とは縁を切るかもしれませんがね。