警備員は何でも屋ではない

警備業とはお金をもらって委託者の所有する物件の安全を守る仕事です。その守るという内容は契約書に細かく記載されており、その記載されている業務を遂行することでお金をもらっています。その契約内容の仕事を履行できなければ賠償問題になりますし、逆に記載されていない業務は行っても1銭にもなりません。

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警備員のやるべき仕事

書類を説明する女性

警備員は委託者と契約の下、仕事をしています。

委託者が警備会社に依頼して、どんな仕事を頼むのか、何を管理してもらうのか・・を話し合ったうえで警備員が配置されます。

配置された警備員は会社または隊長を通じてどんな仕事をするのか指導を受け、警備員らしい業務を日々行うのです。

「警備員らしい」仕事はいったい何なのでしょうか。

それは配属された現場ごとで全く違います。

それはどこで確認ができるのか・・

それは現場の先輩警備員や偉そうな指示を出す勘違いなクライアント従業員でもありません。

それは契約書に記載されている業務内容です

警備会社と委託者が契約を結ぶ際に、必ず契約書を交わしています。

そこには警備会社側が警備員を使ってどんな業務をするのかが書いてあります。

もしかしたらよその現場では、一般の警備員はその契約書を目にする事は出来ないかもしれません。

そうなると、そこの現場での警備員の仕事がどこからどこまで契約内容の業務なのかわからないので、

「今回はその契約書を見る事が出来る」・・という前提でお話しします。

警備員は警備会社から現場に配属されてそこの契約内容に基づいて仕事をします。

大きく見て、新任研修時に教わった様な警備員のあるべき姿さえ忘れなければどこの現場でも立ち居振る舞いは同じと見て良いと思います。

しかし、現場での業務内容に関しては配属された先で全く違います。

あなたが給料をもらって警備業務を遂行する内容はそこの現場のクライアントと警備会社間で交わした契約書に記載されています。

契約書を見る事が出来なくても「警備指令書、もしくは警備計画書」の様なものでも業務内容は確認できます。

私は今いる現場と商業施設の現場も経験してきた結果、商業施設は警備指令書に記載されている内容以外の仕事もさせられていた・・と今振り返ってみるとそう感じます。

警備員は何でも屋

黒板のNOにチェックする

商業施設では本当にたくさんの業務がありました。

警備員らしい仕事(安全や防犯に関した)とは縁遠い内容の仕事が契約内容に入っていたり・・

(・・これに関して今回の内容とは違うのでまた別の機会にでも。)

契約内容に入っていない仕事をいきなり今日からやらされたりもしました。

当時の隊長は契約内容に無い仕事をやらせることに関してちゃんと反論できる方でした。

その為突然仕事を振ってくる従業員に対して

「これは我々のやる仕事ではありませんよ。」

ときっぱり断っていました。しかしその反応を快く思わなかった(契約に無知な)クライアントの上司に目を付けられ異動させられてしまったのです。

確かに当時の隊長の物の言い方も大概でしたので、正しい事であったかもしれませんがもう少し柔らかい主張をすればいいのに・・と当時は思ったものです。

そんな隊長がその現場に勤務している間でさえ、明らかに自分たち(クライアント側)でやるべき仕事を警備員に押し付けてくる事が多々あったのでそんなキツイ言い方になったのかもしれません。

この様に警備員というのはクライアントから見ると

「命令すれば何でもやる下請け会社」

という様な扱い方をしていたのかもしれません。

しかし実際はちゃんとした契約に基づいた、契約書に記載されている事しかしてはいけない職業なのです。

その辺りを大多数の警備員とクライアントが勘違いして、警備員は何でも屋・・と次から次へと仕事を押し付けているのです。

契約内容を把握する

書類を指す女性

次から次へと仕事を押し付けられると警備員側の業務が圧迫してきます。

警備員は後輩に仕事を押し付け、そして押し付けられた警備員は「やってられるか」と退職していく・・

完全な悪循環ですね

こうなったのはそこまで契約書内の業務以外をホイホイ受けてきた現場の警備員のせいです。

契約外の仕事はしないという知識と、間違ったクライアントを納得させられるかにかかっています。

ただ断るだけでは相手も良い気持ちはしないので、契約書に基づいて仕事をしている、事と仕事をしてお金をもらう行為は契約書に記載されている事のみである事を理解してもらう必要があります。

必要であれば契約書内容を変更する必要がありますし、記載されていなくても「協議の末行う・・」なんて書かれていて結果やらざるを得ない時もあります。

その為今までやった事の無い仕事を指示された時は、断るか実行するかの判断を隊長や警備会社側にゆだねた方が良い場合があります。

安請け合いをして後でクライアントか警備会社ともめるより

「一旦上に話を持って行きます」

と答えた方が無難かもしれません。

いずれにせよ契約書を理解していなければ、指示を受けた内容が契約内なのか契約外なのか分からないのでどこからどこまでの仕事が警備員のやるべきものなのか知っておく必要があります。

理解していないのに安請け合いをするのは止めましょう。

 

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