巡回時に警備員は各テナント内に入ることはない

店内巡回時に警備員が巡回する時、施設の中全体を見て回るのですがその中に例外として立ち入らない場所があります。それは各テナントの店内エリアです。
テナントというのは施設とは別の会社が家賃を払って入っているお店の事です。
では、なぜ同じ施設内なのにテナントには入らないのでしょうか・・。

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テナントは警備員との直接契約をしていない

商業施設は警備会社に対して施設の警備業務を委託しています。

契約内容にもよるので一概にそうとは言えませんが、通常は施設内の防犯や防災に関する契約になるので施設内のテナント(ショップなどの各販売店)などの警備は対象外であったりします。

普通だと同じ施設内のお店なので警備員が全てのお店の警備まで見ているようにも見えますね。

しかし各テナントの警備に関する業務は各テナントが独自に契約・依頼するなどしない限り見る事はありません。

なので、巡回時などでも先輩警備員から

「特別な事情や、指示が無い限り決して入るな」

とクギを刺されるほどです。

万が一、立ち入ってたくさんの商品が並んでいる中を通って商品を傷をつけてしまったり、お客様とトラブルになった時に問題になる事が多いからです。

各テナントはお店ごとに区切られていて、そのお店の特別な空間になっています。

そんな中に制服を着た警備員がいたらどう思うでしょうか。
普通のお客様だと

「なにかこのお店に事件でもあったのか」
「あの警備員、もしかして私を見張っているのか」
「警備員がいて通行の邪魔!」

これですとお店からしたら警備員は邪魔以外の何者でもありませんよね。

なので、自分が配属した先での各テナントは入って良いのかもしくは入ってはいけないのかを必ず確認しておきましょう。

巡回する場所は共用エリアと呼ばれる箇所

では、警備員は施設内のどこを巡回するのでしょうか。

巡回の項目でも説明はしていますが通常はテナント前の通路などを巡回します。

通路の右側か左側をお客様が歩くのを妨げないようゆっくりと歩きます。

施設内の客用通路は共用部と呼ばれており、契約時に見る事になっている範囲に含まれています。

見る内容は様々ですが、設備の損傷やごみが落ちていれば片付けたり清掃班に連絡したり等があげられます。

その際に、各テナントの前も通るのでテナントで問題が発生していないか、異常が無いか共用通路から確認します。

もし、助けが欲しい時はテナントの従業員から声を掛けて来ますので、そこで初めてテナントに干渉することが出来るのです。

もちろん、防災センターに一報を入れて指示があってからのことですが。

テナント内を巡回する場合がある時

テナントから助けを求められ、防災センターに連絡して許可が出ましたらテナント内に入ります。

助けを求められる理由は

・お客様や従業員など傷病者が発生
・リフター(万引き)らしき人物がいる
・クレーマー対応のヘルプ

など、様々です。

万引きらしい人物がいた時などは店内を巡回して対象者に抑止として警備員がいる事を見せます。

傷病者やクレーマーなどの対応になると一人では無理であったりするので応援の警備員に来てもらったりします。

この辺りは警備会社によって一人で対応したり皆で協力したりと違いがあると思います。

基本的にテナント内は商品がたくさん展示してあって狭いお店が多いと思います。なので警備員としてお店の中に入る事がある時は十分注意して入りましょう。

 

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