施設警備員として色々な現場で勤務してきて、他所の現場経験の隊員さんと雑談をした時、業務に就いて規則の厳しさが現場で異なる事を知りました。厳しい現場では規則が絶対ですが、それほど厳しくない現場では同じ業務対応でも許容される事もあるのです。そんな人同士が同じ現場で働くと、対応の違いでケンカになる事もあるのです。
現場で業務対応が異なる時
施設警備員の現場に配属されている警備員さんは、色々な経緯を経ている人が集まっています。
契約当初から配属している人や、他所の現場から転属されてきた人、また違う警備会社から転職してきた人、更に入社したての新人警備員など様々です。
一つの現場で続けている警備員さんは、その現場の空気感が分かっており、クライアントが警備員の仕事に対してどこまで要求しているかなど熟知しています。
この時、警備業務についてもガチガチに規則を守らせるのではなく、ある程度融通の利く対応を求める場合もあるのです。
契約内容や警備業法的には、しっかり守らないといけない事になっていますが、クライアントが、規則はあるがもう少し緩めな対応をして欲しいとお願いしてくるのです。
警備会社とも相談し、何かあってもクライアント側も責任を持ってくれるという条件のもと、その現場では特殊な対応になるのです。
この後、別の現場や別の警備が会社から異動してきた警備員さんが配属されてきました。
以前の現場では規則ありきの現場で、警備業法また契約厳守の現場で勤務してきた警備員さんがその現場で働く警備員を見て
「何だこのいい加減な業務は」
と驚くのです。
絶対規則を守るのか大目に見るのか
警備員としての業務を守るのは当然の事です。
その当然ともいうべきものが守られていなければ、警備員失格という人もいるでしょう。
しかし、現場によってその規則が依頼主でもあるクライアントから変更する様に言われる事もあるのです。
そんな現場に、厳しい現場経験をして「規則は絶対に守るべし」という警備員さんとクライアントに言われたからと「規則は大目に見ても良い」という警備員さんが対峙した時、何も起きないはずがないのです。
過去の現場ではこの規則に関して、警備員同士で衝突した事がありました。
結論は、クライアントが言った通り規則を緩めに対応するという事で納得したのですが、その話を聞いていない警備員さんからすると、如何にいい加減な仕事をしている警備員化、と思うと共に「そうならそうと最初に行ってくれ」という状態でした。
初めからその現場にいた警備員からすると、警備員の業務は規則はあるがクライアントの一言で変わるもので、規則は有って無い様なもの、というのが常識だと思っていた為に、後から配属されてくる警備員さんたちには、詳しい説明もせず指導して来たようです。
まあ、ある意味説明不足の誤解からケンカに発展したともいえますね。
厳しい現場を経験してきた警備員さんも、初めにその説明を受けていたら素直に従っていたのかもしれません。
しかし、契約にもあるにもかかわらず、途中から鶴の一声の様に、言葉だけで警備員の業務内容を変えさせてしまうクライアントにも問題はあると思いますが。
やはり、どんな現場でも契約内容の守るのは当たり前の事で、もし変更したいのであれば言葉だけでなく、ちゃんと契約内容の方も変更するべきだと思います。
配属先の現場の状況で判断
厳しい現場ではガチガチに規則を守らないといけない理由がそれなりにあります。
少しでも規則を曲げてしまったら、後で大問題になるかもしれないという心配があります。
しかし、緩い現場では規則でがんじがらめにしなくても運用でき、また規則をきっちり守らなくても多少緩くした方がスムーズに運用できる事もあると知りました。
また、契約内容に記載されていなくても「警備員はこうするべき」という決めつけでやっていた無駄な業務を、クライアントと相談して取りやめた事もあります。
厳しい現場経験をした警備員さんは「こうするべき」という思考が強い傾向にあり、他の現場でも同じ様にするべきと主張する人も少なくありません。
しかし、現場によってはとても無駄な行為であったり、警備員にそこまで期待していないのに無理した行動をとろうとしたりします。
現場によっては警備員として行き過ぎた行為もあるので、学んできた行動がどこの現場でも実行できるわけではありません。
この理解が無いと、周りから疎ましく思われ孤立してしまう事もあるので、現場を異動した際は以前の現場と同じ様に規則を守る事に固執しすぎず、行き過ぎた言動や行動に気をつけましょう。