施設にもよりますが、仮眠時に仮眠室を使わない場合がありました。緊急対応に迅速に対応できるようにと、仮眠室ではなく防災センター内で仮眠をしなければならない勤務がありました。仮眠室とは違い寝る為の部屋ではなかったので、不便な点もいくつかありましたが、当時の現場の仮眠室よりも優れている面もありました。
照明は24時間つきっ放し
当時の現場での当直勤務では、仮眠時間に防災センター内で寝る勤務がありました。
緊急時にすぐに起床して対応できるようにと、防災センター内の監視盤の前で寝ていました。
もちろん防災センター内に仮眠する設備は無いので、仮眠の時間になると自分で仮眠室から布団を運んできて、いつ鳴るかもわからない監視盤の前で寝ていました。
24時間稼働している施設などの警備室や防災センターなどは、365日24時間緊急時に対応できるように夜中であっても人が常駐し誰かしら起きているのです。
そんな常に人がいる状態なので、室内の明かりは消える事は無く、仮眠の為に監視盤の前で横になる警備員が居ても、部屋の電気が消える事はありません。
施設警備員としてこのような現場で勤務する時、防災センター内で仮眠する時に部屋が明るいと寝られない、なんていう人は苦労すると思います。
ちなみに、警備員さんによっては仮眠時にアイマスクをして寝ている人も居ました。
夜中でも人の出入りがある
明かりがついていると寝られないという人も、何とか対策すれば寝る事が出来ますが、問題はそれだけではありません。
防災センターは夜中でも起きている人がいます。
夜勤の警備員が起きている理由の一つに「臨時警備」の対応に当たるという業務も時にはあるのです。
防災センターでの臨時警備の主な対応は、出入管理での受付けです。
臨時警備の現場の部屋まで行く場合はまだよいですが、入館する為の受付は防災センターになります。
何人もの工事業者が夜中に受付けの前を行き来するので、静かにするよう事前に通達していても無音とはいきません。
台車を押す音や、受付時に会話もするので何かしらの音は発生します。
夜中の時間に防災センターの中で仮眠をしていると室内の周りが静かな分、この臨時警備の時のやり取りする物音がどうしても聞こえてしまいます。
この場合、もともと眠りの浅い警備員さんなどは起こされてしまいます。
私は眠りが浅い方で、寝ている時ても小さな物音がすると目が覚めてしまうので、臨時警備のある日に防災センター内で仮眠をする勤務の時は
「ああ、また今夜も夜中に起こされるのか」
と憂鬱な気分になったものです。
まあ、臨時警備のない日でも夜勤の警備員さんは夜通し起きているので、何か物音を立てた拍子に起こされる、というのは日常茶飯事でしたけどね。
空調は効いているので快適
防災センター内で寝るというのが、そもそも無理な話なわけで本来なら眠りを妨げられる事のない仮眠室で寝るというのが普通な事ですよね。
しかし、そんなおかしい仮眠でも良い点もありました。
当時の現場の仮眠室は、空調の具合が悪く特に夏場の仮眠室内はエアコンの効き目が良くありませんでした。
仮眠室は警備員しか利用しない部屋なので、クライアントや設備担当へエアコンの修理をお願いしてもなかなか対応をしてくれませんでした。
やっと対応してくれたと思っても、フィルターの清掃か排水パイプの詰まりを軽く掃除するくらいで、明らかにエアコンが壊れかけているというのにエアコンそのものの交換はしてくれませんでした。
そんな仮眠室なので、夏場に汗を掻きながら仮眠するくらいなら、空調がバッチリ効いた防災センターの方がよほどマシだったのです。
いくら照明が消える事無く室内が明るかったり、多少物音がして目が覚めてたりしたとしても「空調が効いている」という事さえクリアできていれば他の悪い点はそこまで気になりませんでした。
全ての施設の仮眠室の事情が、この現場の様に同じではありませんが、警備員の利用する設備は一貫してあまり恵まれていない印象を受けます。
その反面、まれに警備員の利用する設備がとても充実している現場もあったりするので、そんな施設で働ける警備員さんは他の警備員さんたちよりも恵まれているのだと感謝するとともに、少しでもその現場で長く働ける様に真面目に勤務しましょう。