施設警備員は電気を盗んでいるのか

施設警備員は建物の中で勤務しています。防災センターや警備室など部屋の中で仕事をしており、その部屋の中にはたくさんの電化製品が置いてあります。その電化製品を仕事以外で使用する事はあるのでしょうか。またその仕事以外で使用する時に、警備員は電気を無断使用している事になるのでしょうか。

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業務として必要な電化製品

施設警備員として普段仕事をしている時、待機時間中に警備室内にあるエアコンやテレビ、携帯を充電したりしています。

 

待機時間中に休憩室などに入った時に、部屋の中が暑いのでエアコンを付けたり、今後の大雨の予報を確認する為にテレビを付けたりします。

これらの行動は何の疑問を持たずに使用していると思いますが、これらの電気代は通常クライアント側が払っているものです。

まあ、余程ない事だと思いますが現場によっては

 

「警備室内の電気代は警備会社が払う」

 

なんていう契約になっている所も存在するかもしれませんね。

私が経験してきた現場では、幸いそういう事を言うクライアントとお仕事はしたことがありません。

 

警備員が警備室や休憩室を与えられて、部屋の中にある電化製品、または業務に関した使用しうる電化製品の充電など当たり前のように電気を使用しています。

まあ、警備員でここまで電気の使用について細かく気にしている様な人は居ないと思いますが、それには過去に隊の中で問題になった事があったからです。

 

今までクライアントから警備員が電気の使用について問われたことなど一度もないので、世の中の警備員さんは

 

「警備員の業務外での電気の使用」

 

について余り話し合った事は無いと思います。

しかし施設警備員さんの中で、自分のスマホを防災センターや警備室、または休憩室で充電した事のない人は居ないのではないでしょうか。

もしも

 

「警備員さんは業務以外での電気の使用をしないで下さい」

 

なんて言われたらどうしますか。

スマホの充電は必要か

警備員で今どきスマホを持っていない人は居ないのではないでしょうか。

スマホと言いましたが、厳密には「携帯端末」というくくりで言えば、70歳を過ぎたガラケー持ちの人も同じです。

 

こういった電子機器類は充電が必要で、古い端末になれば半日もしないうちに充電しないとバッテリーが切れてしまうことでしょう。

 

警備員は当直勤務の場合も多く、仕事を終えた翌日の朝まで充電無しではバッテリー残量は持たないでしょう。

ましてやスマートホンの場合、休憩中に動画を見たりアプリゲームなどをする人も多く、バッテリーは瞬く間に無くなってしまいます。

 

その為、使用中のバッテリー切れを防ごうと、仕事をしている間に警備室や休憩室にあるコンセントに差したりしていませんか。

見つからない様にしているかは別として、クライアントは警備員がスマホの充電をする事について

 

「警備室内のコンセントの使用禁止」

 

という御触れは余程出していないと思います。・・ただし、業務中での使用に関して「使用禁止」は当然ですよ。

もしかしたら正式にクライアントに問合せをしたら「出来れば止めて欲しい」なんて回答が来るかもしれないので、そんなこと聞けない・・と言う人もいるかもしれませんね。

 

警備員がスマホの充電をしている事が、休憩中に遊ぶための充電という事が知れたら「警備員は委託側の電気を盗んでいる」なんて言われ方をするかもしれませんよ。

 

「スマホは緊急時のやり取りの為」

「管制とのやり取りで毎時使用しています」

 

などと言って業務の為だと弁明しますか?

待機中に休憩室で見るテレビ

以前の現場で、当直勤務でも充電の必要のないガラケーもちの高齢警備員が苦情を入れて来た事がありました。

苦情先は、毎日警備室内のコンセントにスマホの充電をしている隊員たちに対してです。

高齢警備員曰く

 

「警備室にあるコンセント(電気)はクライアントの電気であって私用で充電する事は、電気を盗んでいる事と同じではないか」

 

というクレームでした。当時、警備隊の半分以上がスマホ持ちで、休憩室にあるコンセントはスマホの充電が日常的に使用されていました。

今でもこの時のクレームに関して私の中で解決できていません

当時解決しようとすれば、クライアントに問い合わせて使用の有り無しを問えば済んだと思います。

 

しかしそれをしてしまうと、間違いなくその高齢警備員とスマホ持ちの大半のメンバーとで明らかな対立構造が出来てしまい、誰も得をしない結末になると思ったので、正式な解決はしませんでした。

 

クライアントにとえばきっと「できれば充電での使用は遠慮して下さい」と言われると思ったからです。

しかし今思えば、先ほどにも話したように「スマホを業務として使用する可能性」の説明をすれば回避できたかも・・と思います。

 

しかも、当時スマホの充電を訴えてきた高齢警備員は、ややひねくれた性格の警備員で「スマホを持っていない僻み」ではないかという隊員も何名かいました。

最終的にはこの高齢警備員もスマホに機種変更しそれ以来、充電での使用については一言も触れなくなったのです。

 

当時、そんなクレームを入れてきた時に多くの隊員さんは

 

「アイツだって待機中に休憩室にあるテレビ占領してずっと見ているではないか。あれは電気の無断使用では無いのか」

 

という声が上がりました。休憩室にテレビは本来災害時に情報収集の為にあるもので正確には「休憩中に見て良い」ものではないと思います。

しかし、誰もが休憩中に余りにも当り前の様に電源を付けて、食事を摂りながら見る・・と言う行為が日常化して、朝上番したら電源を付けて朝ドラ見て、休憩中は何時間もワイドショーや昼ドラを見る、というまるで自宅にいるかのような使い方をしていました。

 

人の行動には文句をつけるが、自分の行動が間違っているとは気づかない。

 

警備室の電気の使用については、言い出したきりがないと思います。

・待機中に休憩室で読書をするのに、電気を付けていたら電気の無断使用になるのか。

・休憩中に暑いのでエアコンを付けたら電気の・・

 

こんな事でいちいち仲間の警備員の揚げ足を取っていたら、まともに仕事なんてできません。

要するに、当時はこの高齢警備員と確執のあった警備員が多く、それでこういった問題が良く上がってきていました。

 

世の中の警備室でこういった電気に関する問題は、あまり表に出てくる事はないでしょう。

しかし、警備員同士での仲たがいが起こると、こんな小さな普段気にした事のない様な事を取り上げて問題にする警備員が出てくる事を、頭の片隅に入れておいても損は無いと思います。

 

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