施設警備に限らず、よく警備員がクレームを貰う事があります。全てがそうとは限りませんが、その多くは警備員が相手に対して偉そうな態度を見せたり「いう事を聞け」の様な態度で対応した場合にクレームにある事が多いと思います。実際に一緒に勤務してきてお客様やクライアントからクレームを貰う内容は、警備員に問題がある場合が多いのです。
警備員は何の権利や行使力もない
警備員として仕事に入る前にまずは新任教育を受けます。
その際に「警備員は何の権利もない」という事を必ず教えられているはずです。
これをしっかり指導し、またそれを受ける側の人間がしっかりと受け止めていないと、いざ現場へ配属した時に、警備員が偉そうな態度を取りトラブルになるのです。
一昔前までは、まともな警備業法も無かったので、警備員がなんちゃって警察官の様な振る舞いをし、また一般の人もそういう職業だと思い込んで、警備員に従ってきました。
しかし、数ある不祥事の結果、警備業法なるものが作られ
「警備員は警察官とは違い、何の権利もない」
という法律が生まれたのです。
しかし、そういった決まりはすべての人にまで認知はされず、一般の人は相変わらず警備員が犯罪者を特別に逮捕する権限があると思う人もいれば、警備員が偉そうな態度を取るのは当たり前だと勘違いする警備員もいます。
もうそんな態度を取れない、と分かっている一般の人は、未だに偉そうにしている警備員がいれば「勘違いするな」とクレームを入れる事になるのです。
警備員は一般の人と同じレベルの事しかできない、業務上従って欲しい事があっても「お願いする程度」の行使力しかないのです。
お願いをするだけで強制してはいけない
勘違いする警備員の多くに、警備員が一般の人に言う事を聞いて貰う時、強制力があると思っている節があります。
未だに古い考え方の警備員で非常に困るのですが、研修で何を学んできたのかと落胆します。
きっと新任研修で講師が一生懸命説明した事を理解できていなかったのでしょうね。
最近もうちの現場で、お客様とトラブルを起こしクレームを貰った隊員の態度は、明らかに「警備員のいう事が正しい」と警備員のいう事を聞くのが最優先、と勘違いしている内容でした。
警備員は基本的に「お願いする立場の仕事」しか出来ません。
それに従ってもらえるかどうかは相手次第であり、警備員の業務に従えない場合は「その場で無理にでも警備の言う事に従わせる」のではなく従ってもらえなかった事に対し報告するに留めるべきです。
そこで押し問答の様に言い合いをしている時点で、もう警備員としての業務を逸脱しています。
相手は「警備員が何を偉そうに」という感情にもなってしまっている中、警備員側が引かなければもう事は収まりません。
ここで普通の人は「これ以上はマズい」と気づいて引き下がるのですが、警備員は偉い、だとか警備員のいう事に従わなければならない、と勘違いしている者は引き下がる事をしません。
この空気の読めなさも「ポンコツ警備員」と呼ばれる理由にもなっているのです。
過去の現場で発生したクレーム
過去に身近な所で発生したクレームの多くは、警備員に原因がある場合が多かったです。
中には本当にクレーマーのような人物もおり
「警備員を困らせてやろう」
と考えている輩もいますが、まあ通常は警備員に原因ありきです。
・警備員が偉いと勘違いしている者
・絶対に警備員のいう事を聞け
この2つはどこの現場でも必ず一人はいましたね。
そして、これらとは若干違うのですが、クレームを貰う理由に
「警備業務とは違う事をしていてクレームになる」
場合です。
これは警備員が偉い、というのとは違うのですが、仕事中に仕事以外の事をしてそれが見つかりお叱りを受けるパターンです。
これはどこの警備会社でも思い当たる人もいれば、そういえばあの隊員はいつもそうだと思える人が居るのではないでしょうか。
見つからなければという考えでスマホを見ていて、実はばっちり見つかっていたとか、仕事中に居眠りをしているのが見つかったとか、施設警備員あるあるな事だと思います。
これらが現場によっては一発退場にもなりうるので、とても注意が必要です。
中には寛大なクライアントもありますが、通常は仕事中に仕事以外の事をするのはご法度です。
警備員によっては当たり前の様に、スマホをいじっている者もいるのでとても心配になる時があります。
警備員はそういうものと勘違いしているのか、気づかれやしないだろうと踏んでいるのか。
警備員が仕事以外の事をしていれば、いつか何かしらのしっぺ返しを食らうのは間違いないです。
お金を貰って仕事をしているので、仕事以外の事をしてまでお金をくれる会社はありません。
思いあがらず、勘違いせず警備員は謙虚な態度でいる事が重要ですよ。