商業施設勤務の当時、トラックの搬入用のシャッターや店内の開閉店時に開け閉めしているシャッターなどがあるのですが、このシャッターを警備員が操作する時に「指差し呼称」を指導されていました。これは会社から指導されていたというよりも、先輩警備員から指導されていたいわゆる現場ルールだった様でした。他の警備会社では指差し呼称の指導は無かったので、驚いた記憶があります。
シャッターの開閉時は潜り抜けに注意
警備員になってからシャッターの操作をする仕事が増えました。
警備員になる以前から、お店などのシャッターなどを操作する機会はありましたが、警備員程シャッターの開閉に気を使った事はありません。
シャッターを降ろす時も、せいぜい下回りの確認をしてボタンを押した後はその場を離れていたほどです。
もちろん上げる時もボタンを押したらその場を離れて終了。
それが警備員になってからは、細かい指導があり、またシャッターを上げ下げする際も、シャッターが作動している瞬間でもお客様が潜り抜けようとしているので、それを防ぐ為に警備員を配置するほどです。
開店時などは特に顕著で、毎日ではありませんが開店時にシャッターを上げるような場所では、毎回お客様の潜り抜けに気を使っていました。
シャッターを上げる時よりも降ろす時の方が更に危険で、最悪挟まれて事故になる可能性が高いです。
万が一事故になると、ニュースになった場合高確率でシャッターを操作していた警備員が悪い、などという報道をされるのではないでしょうか。
「シャッター降下時は危険ですので潜らないで下さい」
といくら伝えていても、一度事故が発生すれば、警備員が加害者になる事でしょう。
そんな事故を防ぐ為にも、警備員はシャッターの上げ下げをする際に、指差し呼称をして周りから見てもわかる様に、そして警備員が指をさしそのシャッターの先を見る事で事故を未然に防ぐような行動をしているのです。
警備員による指差し呼称
商業施設勤務の時、先輩警備員からシャッターの開閉時には、指でシャッターを指し、シャッターを潜り抜けようとする人がいた場合、声を出して止め、またそれでも潜ろうとする人がいた場合は、シャッターを一度止める、と学びました。
多くの施設警備の現場でシャッターの開閉に関する指導がどの様にされているのか分かりません。
少なくとも、私が経験した複数の警備会社では、皆指導がバラバラでした。
もし、丁寧な指導をしていない警備会社では、シャッター操作の時に昇降のボタンだけ押したら、その場から離れてしまっている様な警備員さんもいるかもしれませんね。
当時、商業施設勤務の時に指導された教え方は
・シャッター周りに障害物が無いか確認
・シャッターが作動している間は停止ボタンに指を当てたまま
・もう片方の手で腕と指をまっすぐ伸ばしシャッターを指さす
・万が一潜り抜ける人が居たら停止ボタンを押す
施設内にあるシャッターは全てこの通りにやる指導を受けました。
しかし、後で確認した所、この操作は全員がしている者ではなく、現場で先輩警備員から受け継いで指導されている様でした。
今でこそ覚えていませんが、警備会社での現任教育時にこの指導を受けたかどうかまでは記憶にありません。
しかし、隊長に確認したら「注意していればそこまでしなくてもいいよ」という話も聞いた事があるので、どれが本当なのか分からないままでした。
やらないよりはやった方が良い行動
過去にもシャッターに挟まれた事故などはニュースなどで見た事があります。
これが警備員によるものだったかまでは分かりませんが、操作をしていた人が気を付けていれば防げていたかもしれないのです。
停止ボタンに指を当てていれば、もしくは操作をした人が閉まるシャッターの目の前にいれば何とかできたかもしれない。
そう考えると、潜った人が悪いというよりも、シャッターを操作した人にも問題があると思います。
特に警備員という立場から、シャッターの挟まれ事故などが発生すると世間からは必ず「警備員が悪い」という流れになると思うので、そうならない様にする為にも、シャッターを操作する警備員側で出来る事はしたいですよね。
その為にも、当時の商業施設の現場では「指差し呼称」を必ずする様に、と先輩警備員からきつく指導されていました。
これは警備員としても規則を守らせる為、というよりも「自分自身を守る為」の指導と言っても良い物でしょう。
会社で云われていなかったとしても、現任教育時に指導が無かったとしても、万が一事故が発生したら自分に責任が来る、という事態を避ける為に指導が無いからやらないのではなく、指導が無くても自分の為にやる、という意識をもって行動した方が良いのではないでしょうか。