施設警備員として働いてきて、どんな警備員だと仕事上うまくいくのか、と考えてみました。長時間の歩きっ放しや立ちっ放しに耐えられる体力なのか、それとも同僚はじめお客様と円滑なやり取りの出来るコミュニケーション能力か。現場によっても回答は変わるかもしれませんが、あらゆる施設の現場で働くとした時、やはりコミュニケーション能力の方が優先される様な気がします。
最低限の体力が必要な現場
警備員という仕事は基本的に体を使う仕事です。
例えば、勤務時間中でもある8時間のうち5時間以上は歩きっ放しだったり、場合によっては8時間立ちっ放しかもしれません。
それほど長時間歩き続けたり立ち続けるというのは、それ以外何もしていない様で楽そうに見えますが、結構きついのです。
そんな長時間体を酷使するので、警備員の仕事をする際は、それなりな体力が無いと続ける事は難しいかもしれません。
しかし経験上、歩く事も立ち続ける事も毎日続けていれば体も慣れてくるもので、そこに到達するまで仕事を続けられるのであれば、最低限の体力しかない様な人でも警備員の仕事は務まります。
しかし、施設警備員という仕事は建物内での仕事が殆どで、その建物内には多くの人が往来する現場も多いです。
そんな多くの人と勤務中に、会話をする場面もたくさんあります。
まあ、現場によっては人がほとんど来ないような施設の勤務もあるかもしれませんが、世の中にある施設警備の現場の殆どは、お客様などの人と関わりを持つ事が殆どなので、コミュニケーション能力が求められる事が多々あります。
コミュニケーション能力が必要な現場
施設警備員は、他の警備業の仕事よりも目の前で人と会話をする場面が多いと思います。
巡回時に建物内の事で質問されたり、出入管理業務で案内をしたりと様々です。
これ以外にも、現場によっては人と話すような場面にいくつか遭遇すると思います。
そんな時に、体力が必要なのも重要ですが、人と話すのが苦手な警備員さんだった時、非常に苦労する事でしょう。
相手は「警備員さんに聞けば解決する」という思いで話しかけてくる場合が多いです。
そんな時に、会話が苦手な警備員さんだった時、相手が満足する説明が出来ないかもしれません。
他の警備業の現場をあまり詳しく知らないので、断言はできませんが施設警備の現場の多くは「コミュニケーション能力が無いとキツイ職場」と言えると思います。
ここでも良くお話しますが、施設警備員は思っていたよりも「サービス業」として求められる仕事が多いです。
その中でも「人との会話」が重視されており、それを理解せずに現場へ配属されてくる警備員さんは結構います。
「思っていたのと違っていた」
という警備員さんは意外と多く、コミュニケーション能力の重要さに気付いて、自分では務まらないと感じて、早々に辞退される方も一人ではありませんでした。
施設警備員は人と話す機会の多い仕事
自分が人と話すのが苦手だ、と自覚している人はどのくらいいるでしょうか。
私は正直あまり人と話すのは好きではありません。
なのである意味、施設警備の仕事はもしかしたら不向きな方かもしれません。
それでも何とか今までやって来られているのは、他人に合わせるのが上手いのと、配属された現場に恵まれている所が大きいかもしれません。
ですが、いくら人の来訪の少ない現場でも、その少ない来訪者との間でさえ上手くコミュニケーションが取れずに、トラブルになりクレームが入ってしまう警備員さんも実際にいます。
そんな人が、大型商業施設などに配属されたら、恐らく1週間も経たない内に出禁になっているだろうなと、彼を見ていて思う時があります。
明らかに接客業向きでない警備員さんが、施設警備員として仕事をしている事もあるのです。
彼らの出入管理でお客様の対応を見ていると「そんな受け答えではいつかクレームが来るな」と思う様な態度です。
本人は真面目にやっているのでしょうが、やはり人には向き不向きがあるのだなと、そしてそれを見て施設警備員の仕事は「コミュニケーション能力が必要」だと感じるのです。