施設警備の現場では多くの警備員さんが勤務しています。その警備員さんですが、現場によっては高齢の警備員さんではなく、比較的年齢の若い警備員さんを求めるクライアントもあると聞きます。基本的に警備員は年齢で業務の差は無いように思えるかもしれませんが、人によっては年齢で業務の違いが見られる事もあるのです。
高齢警備員を嫌がるクライアント
施設警備員は年齢の幅広い警備員さんがいます。
警備会社によって若い警備員さんが多ければ、高齢の警備員さんが多いなど、年齢は皆様々です。
高齢者を雇用する事での補助金狙いの警備会社など、初めから高齢者を中心に揃えでもしない限り、年齢が同じ人ばかりの警備員さんにするのは難しいと思います。
そんな施設警備員ですが、施設によっては高齢の警備員さんではなく、比較的年齢の若い警備員さんを配属させて欲しい、と希望するクライアントもある様です。
今まで勤務してきた現場でその様な要望をしたクライアントはありませんでしたが、施設の運営の方針や、お店のイメージなどから高齢の警備員さんを敬遠するらしいです。
社内の別の現場で若い警備員さんを希望する現場がある様で、営業所の人に聞いても「仕方ない」との事でした。
まあ、契約時にそういった条件を受け入れているのであれば、警備会社も従うしかありませんが、契約後に言われたとしたら人手不足の為、年齢で警備員を手配するのが困難な現状、警備業者側もそういった条件は苦労する物件となります。
高齢警備員と若年警備員の違い
クライアント側が警備員に対して、高齢警備員さんを敬遠する理由はどういった事情なのでしょうか。
年齢を制限されている現場ではなく、私が勤務してきた現場に限った事で云うと、若い警備員さんと高齢の警備員さんとでは業務をするにあたり、個人差はありますが多少の違いが見られます。
まず高齢の警備員さんは若い警備員と比べると、機敏な動作で劣る面がある。
巡回中にちょっとした段差に躓いても、若い警備員は咄嗟に受け身が取れたり、負傷したとしても軽傷で済む場合が多いが、高齢の警備員さんだと受け身が取れずそのまま転倒し大きなケガになる事もある。
これは実際の現場で、2人に似た様な事象があった時、若い警備員と高齢の警備員で先の様な違いが見られました。
また、業務に使う電子機器類など、若い警備員は直ぐに順応でき、分からない事があっても自分でスマホで調べて習熟できるが、高齢の警備員さんの場合は、元からある機器類もまともに操作出来なければ、新しいものが導入されるとお手上げ状態になる人が多かった。
全ての高齢の警備員さんがそうとは言いませんが、スマホやネットを使い自分で調べて習得する事が出来ない人が若い人よりも目立つ。
更に、初めから学ぼうという意識が無いのか、他の人に毎回やらせている人もいました。
こういった事象をクライアントも分かっているのか、業務に支障が出ては困ると思っているのか、初めから配属させない様にしているのかもしれません。
あとは、お店を運営しているクライアントは、来場されるお客様が特殊で若い客層しかこない為に、従業員だけでなく警備員にまで若い人を使いお店のイメージを保っている様です。
そうなると高齢の警備員さんがいくら仕事が出来ても、そういった方針のお店での警備業務は、高齢の警備員さんは配属させられないという事になってしまいますね。
高齢警備員でも優秀な人は大勢いる
今まで一緒に勤務してきた高齢の警備員さんの中にも、優秀な人は大勢いました。
年齢の割にテキパキと動けたり、警備業務もお手本となるほどしっかりしていたり、スマホやパソコンの事でも下手すると若い警備員よりも知識がある様な人もいました。
今まで知り合ってきた高齢の警備員さんの人数からすると、1割くらいが優秀な警備員さんだったといえます。
まあ、若い警備員でもみな優秀という訳ではなく、年齢が若いというだけでポンコツな人は何人も居ましたがね。
そういう意味では、高齢の警備員さんがみなダメだという訳ではなく、年齢と見た目だけで損をしている高齢の警備員さんもいる、という事です。
まだまだこれから高齢の警備員さんは増えるでしょうから、そういった年齢で警備員の配属を希望しているクライアントが若い警備員の配属を希望しても、警備会社側が手配する事が難しくなり、今後はそういった条件を希望する物件は減っていくのではないかと思います。