先日、ネットニュースの記事を見ていたらどこかの商業施設内にあるフードコートで、暴行の疑いで現行犯逮捕された人がいる、というニュースを見ました。一見滅多に無い様な印象を受ける事件ですが、警備員として商業施設で勤務していた当時では、警察を呼んで連行されていく事案は1年に何件もありましたが、そのことがテレビや新聞に載った事はありません。こういう事件って知らないだけで意外と起きているものなのです。
商業施設では事案はよく発生するもの
商業施設で勤務していた時は、今回見たニュースの様な事は日常的にと言っていいほど起きていたものです。
こういう事件はおそらく、新聞社や報道関係の人が聞きつけてくるか、誰かが情報として流すから表に出るのであって、警備員として勤務していた当時では、今回以上の事案に遭遇した事もありました。
精巧な隠しカメラで盗撮していた盗撮犯を捕まえたり、施設に配置している車いすを何台も使い施設内でレースをしているヤンキーを追いかけまわしたりと、今でも十分話題になりそうな事案を見てきました。
あとは器物損壊として警察を呼ぶ際、暴走族集団と警備員をはじめとする施設側の何人かで取っ組み合ったりと、今思うととても他ではできない経験をしたと感謝すら覚えます。
そんな非日常な経験をする現場での勤務をしてきて、今回のニュースを見たとき
「こんな事案は毎日どこでも発生しているんだよ」
と言いたくなりました。
警備員としては非常に良い経験の場になる
施設警備員はこういった事案にいつも対応しているわけではありません。
今回のニュースの事件や、先ほど紹介したような事案は、ほとんど商業施設で発生した事ばかりです。
私は現在ヒマで楽な現場で勤務していますが、これらのような事案にはほとんど遭遇していません。
要するに「大型商業施設だからこそ発生するもの」なのです。
商業施設などでは不特定多数のお客様が来店されます。
お客様の層にもよるので、不特定多数と言ってもどこの商業施設でも発生するわけでもありません。
まあ、それでも商業施設はあらゆる層のお客さんが来ます。
ネットなどでよく言われている云い方を引用すれば
「客のレベルが低い」
という言い方になります。
品の良いお客さんもいれば、暴走族集団の様な輩まで来店するので本当に客層はバラバラだと思いますね。
そんな環境で仕事をすれば、トラブルも起きますし警察沙汰なんて別に珍しい事ではありません。
こういった現場で仕事をすれば、警備員として間違いなく成長できます。
ヒマな現場で何も起きない様な毎日を過ごすよりも、警備員としての経験を積みたいのであればまずは商業施設で勤務するべきですね。
ヒマな現場でくだらない事で文句を言う警備員
商業施設の様ないろいろな事を経験できる現場の勤務歴がある警備員さんと、ヒマな現場の勤務しか経験していない警備員さんの両者を見た事がありますが、仕事に対するその差が良くわかります。
忙しく厳しい現場経験のある警備員さんは、いくらヒマな現場であっても周りに対して最低限の警戒や、規律を守って仕事をしています。
しかし、そういった経験のない警備員さんは、周りに対する警戒心が薄いのと、業務に対しても細かい所まで気が付くのが遅いです。
もともと、気が緩んだ状態でも何事でも済んでしまう環境なので、いまいち気が張っていない状態なのです。
仕事はまじめにしていても
「いつ不測の事態が起きてもという緊張感に欠ける」
というのが経験の足りない警備員さんという感じでした。
そしてそういう経験が足りない、というのが原因かわかりませんが、そういう警備員さんに限って本当にくだらない様な事で文句を言う人が多いです。
忙しく緊張感のあった現場を経験している警備員さんは、そこまで細かい事を気にしていたヒマがないので、ヒマな現場に配属しても
「それぐらい我慢しろよ・・」
というような小さな問題で文句は言いません。
しかし、経験のない人に限って現場に対する不満が多いです。
これは恐らく、過去にひどい環境下で仕事をした事が無い為だと思います。
酷い環境で仕事をしてきた人は、「こんなに恵まれた場所はない」という思いなので文句なんて言うわけがありませんが、そこしか知らない人にとっては「もっと良くして欲しい」という要求をします。
こういう人は一度「やばい職場」へ行った方が良いですよね。
警備員の職場なんて、恵まれた環境の方が少ないのですから。
そこへ行けば2度と文句なんて言おうなんて思わないでしょう。
今回ニュースを見て、被害にあった男性やその施設で勤務していた警備員さんなどは、事件を起こした暴行犯に対してさぞ大変な思いをした事でしょう。
ヒマな現場での勤務でそういった対応はもう何年もしていませんが、このニュースを見て当時を少し思い出してしまいました。