先輩警備員が厳しくて怖い、というのはど子にでもある話だと思います。実際私も新人の頃、先輩警備員が怖いというか小さな事でも指摘してくる人がいました。その後人並みに仕事が出来る様になったら何も言わなくなりましたが。この様に、新人に対して高圧的な態度をとるような先輩警備員がいると、仕事でミスをしても何を言われるか分からない、と報告が出来なくなり、その結果更に悪い状況になり問題が大きくなってしまう事もあるのです。
先輩警備員が厳しいのは当然
警備員の仕事をしていて、先輩警備員が厳しいのは仕方の無い事ともいえます。
警備員としてまだ警備員らしくない行動をしてしまうのも仕方の無い事です。
しかし、そのせいで新人の警備員がミスする事で、警備隊全体の責任になる事もあるからです。
先輩警備員は全体の問題にならない様にする為に、研修として指導し、また失敗に対してフォローと指導をしています。
しかし、この時に指導の仕方がきつい先輩警備員が居るのも確かで、明らかに行き過ぎた指導をする者がいるのも事実です。
現場側としては、その先輩警備員に指導を任せているので、日々どの様な指導の仕方をしているのか分からなかったりもします。
そういう意味では、私としては新人警備員を指導するにあたり
「この隊員さんなら先輩警備員として過剰な指導はしないだろうな」
と考えて選任しています。
過去には、先輩警備員としていい加減な指導をして、ポンコツ警備員になってしまった新人警備員さんもおり、教える側の警備員を間違うと大変な事になる、という経験もしました。
それ以降は、指導する先輩警備員も慎重に選ぶようになりました。
厳しすぎて報告すら出来ない状況に
指導する先輩警備員が厳しすぎると、指導を受けた新人警備員は仕事中も委縮してしまう事があります。
失敗すると先輩警備員に叱られると、思う様になると思う様な実力が発揮できず、極力動く事すらしない様になる事も。
何もしなければ失敗する事もありませんからね。
しかし、それでは周りの警備員さんが代わりに動く事となり、新人警備員さんの「アイツは動かない」という悪い評判が出る様になってしまいます。
そして、いざ新人警備員さんが仕事でミスをした時に、この事で先輩警備員に怒鳴られる、という思いから報告せずに隠してしまおうと思う様になってしまいます。
以前の現場で聞いた話で、過去に厳しい隊長の居た現場で、ある隊員さんがやらかした際、失敗を叱られるのが怖いからと黙っていた事がありました。
黙っていれば、警備員の誰がしたか分からないだろうと思ったようですが、そんな行動は通用する事も無く、当人だと直ぐに知れたようです。
当然、その隊長は叱ったのですが、やらかした事を叱ったのもそうですが
ウソをついた事に対してもっと叱ったそうです
その話を聞いて、上司や先輩警備員が怖いと素直に失敗の報告が出来なくなってしまうのだな、と思いました。
普段から何をしても叱られるので、それが怖くなって何も言えなくなるのは、働いていて一番悪い手だと思います。
ミスは早めに謝罪すれば小さく済む
誰もが、失敗をしないで仕事をしたい。
失敗をすると「仕事もまともに出来ないヤツ」と思われるのが嫌なのは警備員でも同じです。
それが先輩警備員に指導してもらったのに、失敗した事でその先輩から何を言われるか分からない、と思うと怖くて報告なんてできないと思うのかもしれません。
しかし、その報告をしなかった事で現場ではさらに事が大きくなるのです。
クライアントにも報告しなければいけないのに、顛末を報告できる警備員が一人も出てこないとなると、もはや一人の警備員の問題ではなく、警備隊全体の問題となる事もあるのです。
後になって黙り続ける事が出来ないと思い、ボソボソっと報告し大目玉を食らうのです。
失敗した時にすぐに報告しておけば、その失敗の事だけを責められるだけで済んだのに、事が大きくなってからやっと報告しても、その仕事の失敗だけでなく
「なぜ報告せず隠していたのか」
という問題もプラスになってしまうのです。
仕事上の失敗も確かに良くない事ですが、その失敗を隠していた事の方が信用という警備員にとっては重要な行動を失っているのです。
クライアントとしては、失敗を隠す警備員は信用が出来ないのでこれ以上自分の施設で働いて欲しくないと思うでしょうし、同僚の警備員も素直にミスを申告できない警備員が居ては、今後も同じ様な事をされるのは困ると思われても仕方がありません。
そういった行動もすべて、怖い先輩警備員のせいと言ってしまうと、他人の責任にしていると思うかもしれませんが、数ある原因の一つでもある、という言い方をすれば責任の一端はあると言えるでしょう。
日頃から、仕事上の失敗や何でも無い様な事でも気軽に話せる職場環境であれば、この様な事にはならなかったかもしれません。
指導する側の警備員も、厳しく指導しないと大きな失敗をやらかしてしまうかもしれない、いうつもりで指導しています。
まあ、指導の厳しさの程度にもよると思いますが、どこまで厳しくしたら良い、というのは中々はっきりした基準が無いので、今に至っても委縮してしまう新人警備員さんが無くならないのだと思います。