通常巡回の出発時には相勤者へ巡回へ行く事の報告として挨拶をします。「ただいまより〇〇巡回へ出発します」と。しかしここの現場では一応挨拶はしていますが、厳格な報告の仕方はしていません。それが原因なのか人によっていい加減な挨拶をして巡回へ行く者もいます。やはり厳しい挨拶方式にした方が良いのでしょうか・・。
正しい報告の仕方
私が警備員として習ってきた巡回出発時の報告は、互いの警備員が正対して敬礼の後に
「只今より、〇〇巡回へ出発します」と報告すると
「お願いします」と受け答えるのが日課でした。
敬礼に始まり敬礼に終わる。
これも含めて行うので、巡回に出るまでにやや時間がかかるは仕方ありません。
確かにかしこまっていはいるものの、誰が今どこへ行くのかははっきり分かるので仕事の区切りとしては分かりやすいです。
このスタイルで新人の頃は教えられたので、どこの警備会社でも同じようなものだとばかり思っていました。
世の中にある全ての警備会社の巡回出発の報告が必ずしもこればかりでない事は今現在では分かりますが、資格試験を受けるとこのスタイルを実施するのである程度はスタンダードなのだろうと思います。
しかし今の現場ではこのスタンダードに全く当てはまっていません。
ちょっとそこまでお出かけ・・かのような言葉しか交わしていません。
それは私がこの現場に来た当初からずっとそうでした。
昔からそのスタイルを受け継いでいる
ここの現場の悪い風習ですが、以前の商業施設に居た時のような報告をしていませんでした。
当時は配属したての新人警備員でしたので、先輩たちがやっていない事を無理にやるわけにもいかず、その事を先輩警備員に話しても
「ここはゆるい所だからこれでいいよ」
といった具合でした。
いくらゆるいといっても警備員の仕事としてはどこでも同じなはずなので、やるべき事はやらないといけないのでは・・?
という疑問がありつつもそれに従っていました。
そのスタイルは今の警備会社よりも前の警備会社から受け継がれているもので、前の警備会社を余り悪くは言いたくないのですが、聞く限りでは警備会社としては全くなっていません。
その当時にその警備会社に籍を置いていた警備員は今もこの現場に居ますが、会社が会社ならそこに居た警備員も同様、警備員の知識の無い用務員のような仕事ぶりでした。
そんな用務員のような知識しかない警備員では当然、巡回に行く時に正対して敬礼をした上で報告してから出発するようなスタイルをできる筈が無ければ、そういったやり方すら知りもしないでしょう。
その悪習が今のこの現場には残っており、とりあえず
「いってきます」に対して
「いってらっしゃい」「お願いします」と言葉を掛け合う程度です。
本来なら私が隊長になった時にその仕組みを変える時ではあったのですが、ここの現場の仕事ぶりのひどさで変えるべき事柄が多すぎて後回しになってしまった数ある中の一つになってしまいました。
タイミングを逃してしまった為に、今でもその悪習は残っています。
そのせいでよその規律のある現場を経験していない新人の警備員は
施設警備ってこんなモノ
という間違った認識からか、略式な挨拶ですらいい加減にやる人間も出てきています。
替えるタイミングを失った
今でも、巡回に行く時や送り出す時にろくに返事も返さない様な隊員がいます。
出入管理の業務中、目の前にいるにもかかわらず「いってきます」の言葉にまともな返事をしないらしいです。
この隊員はここ以外では施設警備員としての経験がありません。
その為ここでのいい加減な報告の仕方しか知らないのです。
そして彼自身のいい加減な性格と相まって、今回の問題が起きました。
昔から居たいい加減な挨拶しかできない警備員を反面教師にして
「あの様ないい加減な仕事にならない様に・・」
と説明して指導してきたつもりでしたが、略式な挨拶でしか日々実施していなかったせいで最低限のやり方のラインが低い所で固まってしまったようです。
まあ、彼自身あまり品行方正な感じではないので元の完成度が低いんですけどね・・。
他の隊員さんを見ると略式ではあれまともに出来ています。
こういった程度の低い隊員が生まれてしまわないようにする為にもやはり、ちゃんとした報告の仕方でやるべきなんだなと、彼を見て思いました。
出来る人はどんな環境でもまじめにやって、出来ない人は良い意味で無理やりにでも型にはめないと落ちこぼれてしまいます。
一人も落ちこぼれを出さないようにする為にも、決められたやり方で統一するべきだと・・。
今更報告のやり方を変えるには切っ掛けが無さ過ぎます。
何か大きな問題でもあれば替えるチャンスがあると思うのですが、難しい所です。
しかしいつか何かの切っ掛けで、やり方を変えていかなければなりませんね。