警備会社の中には毎年昇給している会社もあるかもしれません。しかし、私が経験してきた警備会社では、1円も昇給した事はありませんでした。そして警備員として働いた時の賃金は、その地域の最低賃金とほぼ同額です。恐らく多くの警備会社が最低賃金で警備員を雇っているのではないかと思います。今現在、昇給のある警備会社で働いている警備員さんはとても恵まれた会社で働いている、という事を理解しておいた方が良いかもしれません。
警備員は昇給の無い職業
たまにネットなどで、警備員は昇給のあるお仕事です。
と言っている所もある様ですが、今まで警備員として働いてきて、違う警備会社も経験してきていますが、昇給のある警備会社には巡り合っていません。
毎年昇給するなんて会社もある様ですが、私が経験してきた警備会社ではそんな事はありませんでした。
どうやら警備会社によってそういった制度を採用している所もあるみたいですが、全国で昇給制度のある警備会社はどのくらいあるのでしょうか。
まだ警備員の仕事をした事の無い人や、昇給制度のある警備会社を経験した事の無い人に対して残念なお話になってしまうかもしれませんが、昇給制度のある警備会社は恐らく少ないと思います。
まあ、警備業界でも最大手の2社の警備会社ならな、もしかしたら昇給制度を採用しているかもしれませんが、あの2社はそれなりに厳しいとも聞きます。
警備員の仕事をマッタリやりたい人にとっては、難しいところかもしれませんね。
最低賃金で働く職業である
そんな昇給制度の少ない警備業界ですが、警備業界は昇給制度以外にも、賃金が低い事で有名です。
最低賃金というその地域ごとで異なるものですが、これがその地域によってかなり金額が異なります。
人口の多い都心部などでは比較的高額になり、過疎化の進んでいる地方などでは低くなりがちです。
この賃金差だけでも、働く地域によって収入が変わってきます。
1日同じ時間働いても、10,000円以上貰えるところもあれば、9,000円以下しか貰えない所もあります。
まあ、その地域ごとで物価も違うので必ずしも都心部が良い、とも言い切れませんがね。
そんな最低賃金ですが、警備業の多くが最低賃金での計算で給料を支払っている所が多いです。
ある地域で最低賃金が1,000円だとすると8時間働いて8,000円。
別に地域で最低賃金が1,200円だとすると8時間働いて9,600円となるのです。
同じ様な仕事で同じ時間働いてこれだけ差が出るのです。
多くの人が都心部へ行きたがるのも当然と言えば当然ですね。
警備業界は人手不足なので、本来なら最低賃金で求人を出すのではなく、もっと高額になってもおかしくないのですが、警備業という仕事が入札制度だったり、また契約時に足元を見られて少ない契約金しか貰えないので、現場で働く警備員さんにも少額しかし払えないのです。
ここ数年、物価の上昇や最低賃金の上昇に寄り、数年前よりも警備員の収入も上がった様な気がします。
しかし、それは社会全体の動きなので、警備業だけでなく、その他の業種も上がっているので、警備業界が賃金上昇したわけではないのです。
人手不足で契約すら出来ず、仕事を依頼する企業が警備会社に今よりも多い額で契約する流れが当たり前になってくれば、現場で働く警備員さんも最低賃金でなく、もう少し稼げる様になるのですがね。
それでも、低い契約金で仕事をしようとする警備会社が仕事をさらっていってしまう限り、そんな流れは無いかもしれません。