施設警備の仕事中は基本的に「走ってはいけない」とされています。ある条件以外という限定ですが、その様な状況は滅多に無いので殆ど走る事の無い仕事です。その為毎日ほぼ歩いて仕事をする事になるので、業務自体のんびりした感じになり、また傍から見てもラクそうに見えたりするのです。そんな走ってはいけないという理由は実は非常に分かりやすいモノでもあったりするのです。
施設警備は周りから目立つ
施設警備員として働く時、その現場の先輩警備員から指導を受ける事になりますが、その時にどこの現場でも同じ様に言われる内容に
「施設内は平常時では絶対に走るな」
と指導を受けると思います。
まあ、中には走るなという指導をしない現場もあるかもしれませんが、10件中９件の物件で「走るな」と言われるのは過言ではありません。
そもそも施設警備員が施設内は走らずに歩け、と言われるのには理由があります。
警備員というのは、その施設で防火防犯の為に働いています。
そんな警備員が施設内で走っていたら、周りのお客様は何事かと不安に思うかもしれません。
警備員は制服を着ている事で、施設内でも他の人と比べて目を引きます。
防災や防犯の為に居る存在の人物が、建物内を走っていたらパニックを起こすきっかけになるかもしれません。
その為、施設警備員は緊急事態でもない限り、館内を走る事はNGとされているのです。
必要な時がくれば真剣に走る
施設警備員が走る時、それは「緊急事態が発生した時」なのです。
施設内で防災や防犯など、一刻を争う出来事が発生した時、警備員は走って対応に当たらなければなりません。
1分1秒を無駄にしない為に、現場へ急行して現状を把握し報告、そして警備員として出来る処置をする必要があります。
この時の為に警備員として働いているといっても過言ではありません。
普段はのんびり館内を歩いていたとしても、緊急事態が発生した時は真剣になって走ります。
警備員が走って良いのはこの時だけで、施設を利用している人に被害が出ない様務めるのです。
日頃からいつでも走れる様に心がける
いざという時には施設警備員は走って対応する。
これは施設警備員なら誰でもわかっている事など思っていました。
しかし現場によっては、そのいざという時が殆ど訪れる事が無く、いつの間にか緊急時に走らなければいけないという事も忘れてしまっている警備員さんも居ました。
ラクな現場で長期間働くと、ただでさえ発生しない緊急事態が縁の無いものになってしまいます。
通常の施設でも滅多に発生しないので、暇でラクな現場では年単位で何も起こりません。
そしてそういった現場では、高齢の警備員さんの所属率も高くなります。
高齢の警備員さんが多くなるという事は、走るという行為自体怪しい人も出てきます。
歩いて見回る巡回ですら転倒したり躓いたりしてケガをする人がいるくらいなので、走るなんてよほど出来なさそうですよね。
それでも「役立たず」と言われない様にする為に、少しでも日頃から足腰の鍛錬をし、若い人と同じ様にダッシュできないまでも、駆け足が出来るくらいにはしておきたいものです。
施設警備員はいざという時の為にいる存在なのですから、その時がやってきても役に立つ様にしておきたいですね。