似たようなタイミング背配属されて来た警備員2人。一方は数年他の現場で経験してきた警備員さんともう一人は、警備員の仕事は未経験で入社した警備員さん。どちらもほぼ同じ年齢とした時、どちらが仕事に対していい加減な対応をするか想像がつくでしょうか。
経験者の警備員はクセが付いている
警備遺体の隊長として、自分の担当している現場に新人の隊員さんを受け入れる事が何度かあります。
まあ、入れ替わる理由は色々ありますが、どこの現場でも新人警備員さんを受け入れる機会はある事でしょう。
そんな新人さんと一言で云っても
・よその現場で警備員として勤務していた人が異動で来る場合の新人
・警備員未経験で初めての現場が私の担当する現場という新人
これらはどちらも新人という呼び方をしていますが、経験者の人を新人と呼ぶのはちょっと違うかもしれませんね。
まあ新しい現場に来るという意味では、新人と変わりがないのも確かですが。
そんな経験者でもある警備員さんが初めて勤務する現場へ来た時、警備員としての働き方は知っていますが、その現場での規則や巡回の手順などまでは分かりません。
その為に、その現場の事を知っている隊員さんがその経験者でもある警備員さんを研修として指導します。
警備員としての経験もあるので、何をどう見たらよいのかという細かい事まで指導する必要はないのですが、困った事もあるのです。
警備員として経験がある分「自分のやり方」という警備員の仕事にクセが付いていて、そのやり方を主張する人もいるのです。
警備員の仕事の現場を色々と経験されている方は分かると思いますが、施設では現場ごとでやり方というものがあります。
そうこれはクライアント側の方針である場合が多いですね。
そのクライアントからの指示でもあるやり方を、以前の現場で経験してきた事を押し通そうとする警備員さんがたまにいます。
実際私も他所から異動してきた警備員さんに「前はこうだった」と主張された事もありますが「ここでは決められたやり方がある」という説明をした事もあります。
警備員が勝手に決めたやり方ならまだ改善の余地がありますが、クライアントが「こうして下さい」と言われたやり方を聞き入れないわけには行きません。
よそから来た警備員で経験年数が長い人ほど「自分のやってきたやり方」に自信を持っていて、以前の現場のクセが抜けきらない人も意外と居るのです。
そんな警備員さんに限って自分のやり方、という業務がいい加減な仕事だったりする事もあり、経験者にもかかわらずトラブルメーカーになってしまったりするのです。
新人の警備員は警備員として不足
また、警備員の仕事が完全に未経験で、新任教育を終えて初めて現場に入る、という完全な新人警備員さんを受け入れた事も何度かあります。
前職がどんな職業かは別にして、新しく仕事をするので警備員とは何か、という事もほとんど知りません。
新任教育で一応学んできているはずですが、実際の現場に入って仕事をする時は、その現場のルールというものがあるので、配属してからもまた研修をし、学ぶ事は非常に多いです。
また現場での研修も、今後入るであろうポストで勤務している先輩警備員が仕事を教える事になります。
殆どの新人警備員さんに言える事ですが、心機一転して警備業界へきているので、基本的に仕事に対して前向きな人が多いです。
まれに、「警備員の仕事がイメージと違った」と思っているのか1週間位で辞めそうな人の場合だと、「前向きな姿勢」や「仕事を覚えよう」という印象は見受けられません。
そして思った通り、1週間から1か月もしない内に辞めて行ってしまいます。
そんな新人警備員さんですが、やる気はあるので教えた事はどんどん身に付けていきます。
しかし、この新人警備員さんの中にもやる気はあるにもかかわらず、何度教えても仕事を覚えきれない人もいるのです。
そう、ここでよく呼ばれる「ポンコツ警備員」という人たちです。
彼らは本当に仕事にやる気があるのかどうかわからない時があり、先輩警備員が間違いなく指導したにもかかわらず、初めて聞いたような態度を取る時もあるのです。
それほど高度な事を要求しているわけでも無いのに、2度3度と指導しても出来ないので、指導した先輩警備員も「やる気がない」と思ってしまうようです。
警備員という仕事が初めてで、まだどのような行動をしたら良いのか分かっていないのか、もしくは初めから物を記憶して実行に移すのが苦手な人なのか分かりません。
しかし、他の新人警備員さんとは明らかに仕事の呑み込みも遅く、指導された事が頭に入っておらず、いい加減な仕事をしてしまいます。
仕事に対して積極的でやる気に満ちているのが新人警備員さん、というイメージがありますが、全ての新人警備員さんが、教えられた事をすべてこなす事が出来るとは限らないのです。
結論はどちらが良いとも言えない
経験者としての警備員さんや、未経験者として警備業界へ来た新人警備員さん。
この両者に言える事は、結局仕事ができるかどうかはその人による、という事です。
他所の現場の経験者でもある警備員であっても、謙虚な姿勢の警備員さんはいますし、新人警備員でも数日の研修で、何年もいる警備員よりも仕事が出来る人もいます。
仕事の出来る警備員さんと、1週間もしない内に「この人ダメな人だ」と本当の姿がばれてしまう様な人も何人も見てきました。
仕事の覚えが悪い人でも初めのうちは「やる気」がある様に見えますが、1週間もしてその現場の一連の仕事の流れを見ていれば「ダメな人」というのは日に日に分かる様になります。
新人でも経験者でもそのどちらでも仕事をいい加減にする様な人は居るという事です。
そういった意味でも、次に現場に配属されてくるであろう警備員さんがどんな人なのかというのは、そこの現場で勤務している警備員さん全員が気にしている事です。
その人の仕事振りによっては、自分たちの仕事にどれだけ負担が掛かって来るのかという事でもあるからです。