施設警備員は、現場によっては泊りでの勤務(当直勤務:当務)は当たり前です。契約先の現場が24時間体制で運営されていなくても、警備員だけが残って警戒任務に当たるという勤務もあるからです。
当務は帰れません
当務とは24時間勤務のことで朝9時に出社したら次の日の朝9時までずっとそこの現場で勤務するということです。
世の中のサラリーマン様もイレギュラーで当務に近い激務な方もいらっしゃるでしょうが、こちらは初めから勤務表で決められています。
基本的には当務の次の日は❝明け❞と呼ばれ1日ゆっくりできます。そしてまた翌日は休みか日勤や夜勤、当務がやってくる・・・といった具合です。
しかし、人員の足りない会社(現場)だと当務の次の日の明けがやってきません。当務の次の日に日勤、最悪な場合は当務が続きます。
自分は稼ぎたいんだ!という方は良いですが、そうでない方にとってこれほど苦痛なことはありません。
昔、労基としては問題無いようなことを聞きましたが、病欠などで休んだ仲間の為に連続での勤務はあります。
では、なぜ連続で勤務しなければいけないのか。
うっかり風邪もひけない
警備会社は契約先と
「この現場は◯名で勤務します。」
という契約の下、警備員を配置します。
なので、一般の会社と違って「今日は〇〇さんが風邪でお休みです」では済まないのです。
警備業は〇〇さんが風邪で休んだら契約条件の人数が不足するので誰かが代わりに出なければならない。
そうなると手っ取り早く目の前の当務を終えて帰り支度をしている貴方に声がかかるのです。
他の仲間に迷惑をかけないようにする為にも警備員にとって体調管理は大切です
また、帰れないという勤務は施設警備に多いと思いいます。
しかし現場によっては施設警備でも当務のないところもあります。交通・雑踏警備で当務の現場は私が知る範囲ではありません。
むしろ当務よりは日勤・夜勤の方が多いのではないでしょうか。
当直勤務は仕事を早く覚えられる
施設警備をしていてその日の朝から翌日の朝まで24時間その建物にいると、
「ああ、なんかこの建物を守ってるんだな」
という感覚になりますよ。どのこ部屋に何が置いてある、だとか避難口はどこを通れば早いなど、また感知器などの防犯機器類に関する知識も自然と覚えるので建物の管理者よりも把握しているなんて場合もあるでしょう。
24時間いる仕事を繰り返しているので覚えるのにも時間は余りかかりませんし、実際やってみるとそんなに難しいことでもないと思います。
泊まり込みのある長い勤務時間が気にならなくて、縁の下の力持ち、というような感じの誰かの役に立つという仕事に憧れる人には向いていると思います。