新人警備員の施設構造の覚え方(商業施設編)

施設警備員となって苦労する業務の一つに、建物の構造を覚えるという事があります。
これは、商業施設に限ったことではありませんが比較的大きな建物では内部構造を把握していないと緊急時やお客様から問い合わせがあった時に警備員が
「分かりません」では済まないからです。

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どんな事を尋ねられるのか

基本的にお客様からしたらその施設にいる警備員はあらゆる事を知っていると思われています。

その警備員が今日入ったばかりの新人隊員であるなんて知る由もないのです。
普通に声を掛けて来ます。

「〇〇という店舗はどこにあるか」
「トイレはどこにあるか」
「総合案内所はどこにあるか」

など、これが全てではありませんがよく尋ねられるな項目はこんなところです。
せっかく助けを求めて声を掛けてくれているのにそれに応えられないでがっかりさせてしまうのは申し訳ないですね。

 

お客様は自分が探しているお店の場所やトイレ、または買い物をする為にATMなどを探している事が多いと思います。

どの商業施設でも尋ねられる内容は同じではないでしょうか。

後は施設によって人気のあるお店などがあると尋ねられる機会が多いと思います。

初めのうちは全部覚えるのは無理なので、先輩警備員からその施設でよく聞かれそうな場所や物を確認しておきましょう。

 

警備員は迷子になってはいけない

大きな施設の現場になると、入って間もないうちは大抵の方は方向が分からなくなり迷子になる事が多いです。

商業施設などでは上下階の構造が非常に似ている事が多く、テナントがずらりと並んでその前に通路がある、という作りなので

自分が今何階にいるのかさえ分からなくなる事も普通にあります。

よく新人隊員に無線を飛ばした時に

「今どこにいる」
と聞いた時に自分のいる場所を2階を3階と勘違いしていたり、もっと酷いと

「えーと、分かりません」
と、せめてこういう時は近くのテナントの名前を言うようにしましょう。

お店の名前だけで防災センター側ではちゃんと何処にいるのか理解してくれますので。

自分がどこにいるのかわからなくなりそうな時は、有名なテナントや自分が好きなお店などを目印にして覚えるようにすれば位置の把握がしやすいと思います。

 

最低限覚えなければならないもの

これは現場によって覚える優先順位が違ってきます。
しかし、一貫して最優先なものがあります、それは

 

避難経路です

 

災害は滅多に起こらないものですが、万が一起こった時に警備員はお客様を避難誘導する、という非常に重要な仕事があります。

この仕事は、新人警備員として勤務に就いた初日に出番があるかもしれません。
どんな建物でも非常出口や避難階段などがあると思います。商業施設では殆どの施設であるといっていいでしょう。

よほどいい加減な警備会社(現場)でもない限り、入った初日に教えてもらえると思います。
いざという時の自分の為にも避難経路や非常口の確認はしておきましょう。

 

短期間で覚えるコツ

一日でも早く全てのテナントを覚えたい、という想いがあると思います。

10店舗程度のテナントしかない商業施設であれば1週間もあれば覚えらると思いますが、100~200テナントもあるような大きな商業施設ですとなかなかそうはいきません。

ではどうしたら早く覚えられるようになるのでしょうか。
ここでは私が実際に覚えたやり方をお話しします。これが正しいやり方というわけではありませんが、参考にして覚えていたければと思います。

まずは大抵の商業施設にはフロアガイド(館内の案内冊子)というものがあると思います。

館内の各所にお客様用として置いてあるので、これを仕事用として1冊頂きます。

店内の巡回の時はこれを必ず携帯して、現場で許可してもらえるなら巡回時にテナントを確認しながら歩きましょう。

その時に自分の利用しそうなテナントや飲食店などあればチェックしておきます。

これをするだけで、大まかな施設の位置関係を把握できると思います。

更に私は新人警備員と呼ばれる時期に、休憩時間中にフロアガイドを広げて1店舗ずつ場所を確認しながら名前を憶えていきました。

女性客の利用する服のお店や化粧品店などは男からしたらほぼ無縁な為、この仕事を始めるようになって覚えたブランドがいくつもありました。

後は、休憩時間に私服に着替えて店内を買い物ついでに散策しました。
食べ物のお店から小物や衣類などお店の位置を覚える仕事をしつつ、一顧客として利用する、一石二鳥です。

よく利用するお店の人とも仲良くなれますし、その後巡回時に声を掛けてくれることも良くありました。

物を覚えるという事に個人差はあると思いますが、1か月もあれば200店舗もある商業施設でも覚えることが出来るでしょう。

また新人の頃は仕事に対するモチベーションも高いので、この意識の高いうちに一気に覚えてしまいましょう。

 

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