施設警備員はどんな現場であっても鍵を扱うことになると思います。
その鍵は形は違えど鍵穴に挿して回して開錠するという点ではどこも同じ仕組みです。
この同じ仕組みでも扱い方ひとつでとんでもないことになります。
鍵は意外と簡単に曲がる
普段巡回に使っている鍵は自分が休みの日でも他の警備員が使用しており、毎日誰かが施解錠している事でしょう。
この鍵は通常、真鍮という適度に硬い金属で出来ており身近なところでは家の鍵や車の鍵などにも利用されています。
この鍵、そこそこ硬い金属で出来てはいますが使い方を間違えると、簡単に折れたり曲がったりしてしまいます。
鍵は普通、細長い形状をしていますが持ち手の部分と鍵山の部分の逆目の辺りでポッキリ折れてしまいやすいのです。
日常的に使用する分にはそんなに簡単に折れる事はありませんが、警備業務として使用する時には環境や状況が通常とは違うために折れ易いのかもしれません。
・夜中の巡回時で手元が暗くてよく見えなかったり
・鍵穴が足元で抜き差しするのに態勢が特殊な事
・緊急時で落ち着いて施解錠出来なかったり・・などです。
本来なら落ち着いて正確にやれ、と指導されているはずですがイザその場に遭遇したら中々そうは出来ない・・という事は良くわかります。
しかし、そんな状況下においても正確に丁寧に鍵を扱えるように鍵の正しい使い方を覚えておかなくてはいけません。
鍵に違和感を感じたらすぐ報告
鍵は鍵山といってギザギザの付いている部分があります。
このギザギザがドア側にある鍵穴の中のシリンダーと形が一致して初めて開くように出来ています。
その為に鍵が歪んでいたり、鍵山が削れていたりすると鍵が正しくてもシリンダーが一致せずに開けることは出来ません。
鍵をさした時に入りが悪かったり、回しにくいのは鍵山とシリンダーがかみ合っていない為に起こるのです。
この鍵山が掛けた状態を放置して無理に使用しているといつの日かいきなり鍵が抜けなくなったりしてしまいます。
そしてそれを無理に引き抜こうとしていじっているうちに鍵がポッキリ折れてしまうのです。
普段自分が巡回時に使用している鍵をよく観察してみましょう。
鍵山の先端がまあるくなっている鍵がないでしょうか。
それは何回も鍵を使用する事によってシリンダー部分と鍵山がこすれて欠けてしまっているのです。
この鍵を日常使用して抜き差ししていている時に引っかかりを感じませんか。
それはシリンダー部とうまくかみ合っていないので、そのうち突然抜けなくなる事もあるのでクライアントに報告するか、隊長に報告した方が良いですよ。
折れてから報告したのでは、あなたの鍵の使い方を問われてしまうかもしれないので早めに報告するようにしましょう。
鍵の丁寧な扱い方
普段から鍵の扱い方を知っていれば、鍵山が欠ける事もなく、また折ってしまうなんて事もなく大事に管理できます。
簡単な事です
鍵は正面から挿して、ゆっくりと真っすぐ抜きとる
それだけです。
急いでガチャガチャとさして次の行動に移りながら斜めに抜いたりすると鍵山はこすれてしまい、鍵は曲がってしまいます。
今まで、新人としていろいろな警備員を研修で指導してきましたが鍵の扱いが乱暴な人は大抵、このような施解錠の動作をしています。
その時に丁寧な扱いをしないと鍵は簡単に壊れる事と、もし壊したらクライアントに莫大な修理費用を請求される。という話をして脅します。
これくらい脅しておかないと、鍵の扱いが荒い人は重要性が理解できないので丁度良いと思っています。
警備員は鍵は命よりも大切だとか、命の次に大切などとよく聞くと思いますがそれほど重要なものです。
警備員が施設を守る為の基本となるアイテムなので、小さなものですが大切に扱うようにしましょう。