どこの現場でもある事ですが、警備隊の隊員さんがある事情で仕事に入る事が出来なくなった時、通常ならば営業所から人員を手配するなどして、空いた人員の穴を埋めるように働きかけてくれると思います。しかし、警備会社によってはその人員を手配する事が出来ず、残された現場場の人間で勤務を回す事になるのです。そう、連続勤務の始まりです。
突然何かの理由で勤務に穴が開く
警備員の仕事をしていると、同僚の警備員さんなどが何か突発的な出来事で、その日だけ仕事を休んだり、もしくは病欠などである程度の期間、仕事を休まなければならなくなる事があります。
特に警備業界は、高齢の警備員さんも多く、病欠で仕事に穴が開くという光景は、意外と多いのかもしれませんね。
実際、今まで勤務してきた現場でも、身体的な理由で突発的な休みが発生した事もあります。
歳を取ると、どうしても体に不調が現れ、出勤するべき仕事の日に出られなくなってしまうなんて事は普通にあるのです。
そんな突発的な休みが、1日くらいなら現場の隊員さんと相談して変更する事は可能ですが、半月や、1か月以上ともなると現場だけでは対応できません。
会社は人員を手配する行動をするハズだが
現場で配属されている警備員さんは、どこの会社や現場でもそこまで余裕はないと思います。
配置されている警備員さんも人数ギリギリで回している様な所も多く、一人でも欠けると立ち行かなくなると思います。
もし、現場で警備員さん一人でも長期期間外れるなんて事になったら、現場にいる警備員さんで協力してカバーする、なんて事は無理でしょう。
今自分が請け負っている仕事にプラス数日入る、なんて事にでもなったら、その警備員さんは休みの日が無くなってしまいます。
1週間に1日あった休みが、月に1回若しくは0回なんて流石に無理ですからね。
そうならならない様に、警備会社側は現場で長期間警備員さんが抜ける事が分かったのなら、早急に人員の補充をする必要があります。
しかし、警備会社によってはそれすらまともに出来ない様な会社もあるのです。
過去に、私の勤務していた現場で、ある警備員さんが病欠で一定期間仕事を抜ける事になりました。
一人でも警備員さんが欠けた場合、その枠を残った警備員さんでカバーするにはあまりにも、勤務日数が多すぎるので、会社にはその期間だけ応援の警備員さんを入れてもらうよう要請しました。
しかし、結果的には「人がいない」という理由で応援の警備員さんを入れては貰えず、どうしたかというと現場にいる警備員さんたちが、月に1~2回くらいしかない休みで、抜けた警備員さんが戻るまでの数か月仕事をしました。
現場の警備員に押し付ける悪循環
会社が「人がいない」という理由で、現場に人員を手配せず現場の警備員に無理な仕事を押し付けるのは、現場側ではどうしようにもできません。
現場では目の前にクライアントの従業員がおり、仕事をしないという姿勢をその目の前で見せるのは気が引けてしまいます。
その日に担当する警備員が一人もいなくなるかもしれない状況で、知らん顔して下番するのは余程の人でもない限り出来ないでしょう。
しかし、会社側は現場とは離れた場所にいるので、そこまで現場の状況を親身になって心配をしていません。
まあ、これは警備会社によって違うかもしれないので、この様な会社ばかりではないと思います。
少なくとも私の所属している警備会社は「現場の警備員任せ」な印象が強いです。
現場にいる警備員が連続の勤務でもすれば、仕事に穴が開く事は無いだろう、程度にしか思っていないのだと思います。
現場では、自宅に帰る事も出来ずに連続して仕事をしている警備員さんがいるというのに、仕事に穴が開きさえしなければよい、と考えているのです。
これをブラック企業と呼ばずしてなんと呼ぶのでしょう。
幸いな事に、その時は比較的、少しでも多く仕事に入って稼ぎたい、という数名の警備員さんに恵まれていたので、彼らにも協力をしてもらって何とか仕事に穴をあけずに済みました。
まあ、現場側で何とかしてしまうから、会社もそれに甘えて人員を何とか確保しよう、という思考にならないのかもしれませんがね。
しかし、こんな恵まれた状況はいつまでも続くものでは無いので、いつか会社は大きなしっぺ返しを食らうかもしれませんね。