施設警備員が細密巡回などをする時、勘違いな警備員が言う発言は何だと思いますか。それは「自分は皆より早く見回る事が出来る」です。そもそも細密巡回は速さを競うものではなく、また自分は優秀だから早いんだ、と自慢するものではないのです。そんな勘違い警備員のお話です。
細密巡回は制限時間がある場合が多い
何日か前にある警備員が
「自分は細密巡回を〇〇分で回ってくる事ができます」
と自慢げに話していました。
その時、私は特に話に割って入る事なく聞いていました。
実際、彼は細密巡回を他の人よりも早めに見回って来ているようです。
ここの現場でそのような巡回時間にかかる自慢話は、過去何度か聞いています。
皆一貫しているのは
細密巡回は早く帰着できると優秀である・・
と勘違いしている事です。
細密巡回に限らず、巡回には与えられた時間があります。
2時間の細密巡回時間があったとすると、それ以上時間をかけた場合、次の業務をしなければいけない相勤者の定時の仕事が出来なくなってしまうのです。
各現場で巡回にかける時間が割り当てられていると思いますが、それは
「それだけの時間で見回れる」
と判断しているので、短すぎず長すぎない時間になっていると思います。
そんな中、その与えられた時間内で「早く見回って来た」なんて自慢しても、巡回の本質としては何の評価にもつながりません。
むしろ
「見るべきものを見ずに見回って来たのでは?」
と疑われるだけです。
巡回にかける時間が短いと逆に不安
細密巡回は、そこの建物の戸締りや火元確認、または不審者などの確認のために行っています。
そこに時間をかけて見回ってくるべきものを「人よりも早い」なんて自慢をしていて、どうしてその人がちゃんと見まわって来たと信じられるでしょうか。
一人より早く見回る・・要するに
「人より見るべきものをすっ飛ばしてきた」
と告白していている様なものです。
そう言うと
「いや、自分はちゃんと全て見ています」
と反論するかもしれませんが、そういう人に限って他の隊員さんがその後に見回ると扉が開いている場所があったり、電気を消し忘れていたりと、後始末が出来ていない場合がありました。
もう、早く見回る事しか考えていないのでしょうね。
何をしに行っているのではなく、いかにして早く回るか・・という方に思考が向いているのだと思います。
結局、早く見回っても他の隊員さんに迷惑をかけているので、早く回る事でなくいかに丁寧に見てくるか、という事に気がついて惜しいのですが。
適正な時間をかけそれが毎回安定している事
細密巡回に与えられている時間内に戻ってくるとき、一番りそうな回り方は
「毎回、同じ時間に帰着できる事」に限ると思います。
毎回同じ場所を巡回しているので、見るべき場所、注意が必要な場所は把握できていると思います。
そこの現場で与えられた時間も、無理な時間割り当てになってはいないはずです。
初めての現場で覚えるまでは超過してしまうかもしれませんが、慣れてくれば時間内に戻ってくる事が出来るようになると思います。
そして、慣れた後でもそれ以上、巡回時間を縮める必要は無いのです。
イレギュラーな出来事があれば対応すればよいですが、それにかかってしまった時間は報告書に記載すればクライアントも分かってくれます。
それ以外通常な巡回であれば、
巡回にかかる時間はいつも同じで安定しているのが一番なのです。
早過ぎず、遅過ぎず・・
一見簡単そうな事ですが、なかなかできない警備員が居るのも事実です。