施設警備の出入管理では、受付時に入館証を貸し出しています。しかし、中には入館証の貸し出しの無い現場もあり、そういった現場ではトラブルも発生しやすいです。なぜ、その様なトラブルが発生するのに入館証を用意しないのでしょうか。
受付時に入館証を渡す理由
施設警備の出入管理では、多くの現場では入館証なるものを貸し出していると思います。
これは、その施設の特定のエリアに入る為に受付をし、許可された者に対して入館許可証が貸し出されるのです。
これを身に着けていれば、特定のエリアを外部の人が通行していても「許可された者」として認識されるのです。
逆を言えば、入館証を身に着けてい居ない者は「不審者」と言われる可能性があるという事です。
様々な施設で特定のエリアに入る為に、この入館証というものを発行しているのが、出入管理で受け付け業務をしている警備員なのです。
入館証を渡す許可をしているのが警備員、という事は万が一不審者に対して許可を出してしまうかもしれないという重大な仕事、だという事を理解しておく必要があります。
入館証を貸し出さない施設
ところが、全ての施設や建物で入館証を渡しているかと言えば、そうでもないのです。
施設警備員の勤務する出入管理の受付場でも、受付はするけど入館証というものは貸し出していない、という現場もあるのです。
「こんな現場」という明確な施設があるわけではありませんが、来客が極限られている所や、全員が従業員証を持っている、もしくは社員証で入館出来る、などと様々です。
私も、入館証を発行する現場と、入館証を発行していない現場どちらも経験した事があります。
それぞれに良い面や悪い面があり、入館証が無ければ問題が起こるかもしれない現場や、入館証の発行が無くても問題なく受付もスムーズに通る事が出来る、といった具合に現場ごとでベストなやり方を採用している感じでした。
もちろん、入館証を発行するしないは警備員が決められる事ではありません。
何かあったら警備員の責任
クライアントが入館証を発行するかしないかを決めているのですが、現場によっては入館証を発行していない事で、警備員の仕事がやりづらくなっている事もあります。
入館証が無いという事は、施設内の特定エリアで、警備員の受付をパスした者かそうでないかの区別がつきません。
自分が対応したお客さんなら覚えていたとしても、受付を交代したり出入管理に携わっていない警備員などでは、不審者かそうで無いか判断できません。
もし、すれ違った人が不審者でありのちに問題を起こしたとしたら、それは警備員の責任になるかもしれないのです。
入館許可証も発行していないのに、何かあったら警備員の責任というのは理不尽な感じがしますよね。
出入管理は警備員が受付をしています。
普段何気ない毎日の対応ですが、警備員が許可した人物が問題を起こす可能性も十分あります。
本当にその人を通しても良いのか、責任をもって確認するようにしましょう。