警備報告書に事実を書かない警備員

今の現場の警備報告書は、今までの警備報告書と比較するといい加減という印象を受けます。この報告書の書式は警備会社側が用意したものではなく、クライアントが用意したものです。我々はそれに従って作成しているので、警備員の目から見ると非常に楽な報告書になっているのです。

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面倒臭いからと記入を省く

警備会社の用意する報告書と、クライアントの用意する報告書は明らかな違いがあります。

今回問題になった報告書の書き方は、警備員が書かなければクライアントは気づかなかったという点です。

 

基本、クライアントは夜中の時間は帰宅してしまっており施設内には居ません。

しかし、その夜中にあった出来事を報告書に記入しなければそのまま済んでしまう様な事が可能なのです。

 

よほど大きな事案であれば記録せざるを得ませんが、誤報程度の事だと設備さんに報告する事で警備報告書には記載しなくてもお咎めがありません。

今回問題を起こした隊員さんは、設備さんへ報告して設備さん側で報告書を書く、という話になったとの事で警備報告書には記入しなかったのです。

 

「そしてそれがクライアントもそれで問題ない」

 

という回答をしたそうなのです。

いや、いくらクライアントがOKといっても警備員側としては問題あると思います。

実際に発生した事案が、誤報とはいえ報告書へ記載しないなんて普通に考えてもあり得ませんよね。

報告書とは事実を書くもの

警備報告書は、クライアントへその日にあった出来事を報告するものです。

しかも、その日当直勤務に当たっていた警備員も対応しているなら尚更です。

 

にもかかわらず、記入するのが面倒だったという思いで、設備さんへ報告して警備報告書へは記入しないなんて最初聞いた時は「え?!」という反応しかできませんでした。

それが仕事なのではないの?

という思いです。報告書に記入しないのなら、警備員が報告書を書く必要なんてありません。

 

報告書とは施設の管理を請け負った警備員が、小さな出来事でもクライアントに報告するための物のはずです。

それを、面倒だからと記入する事を辞めたら、もうそれは警備員でもなければ施設の管理を預かるという行為に当たりません。

 

その隊員さんには報告書に記入する重要さを説明し、今後は必ず記入するよう話しました。

提出書類は丁寧でありのままを

警備員が事案を報告書へ記入する時、警備員によっては自分の感想を述べるものもいます。

事案で不明な箇所がある時、クライアントへ詳細を報告しようとする親切心からかは分かりませんが、自分の勝手な憶測を記入するのです。

しかし、警備報告書というのはありのままを伝えるもので、分からない箇所があってもそのままを伝えればよいのです。

 

いくら報告内容が不明であっても自分の想像を述べてはいけないのです。

 

もし、事案の流れで不明な所があればその事案が発生している時に、関係者や当人にしっかり聞き込みをしまとめたうえで事実を記入すればよいのです。

報告書記入している時点で不明な点があるのは、事案発生時にその対応した警備員の収集能力が足りないのです。

 

何を確認して何を把握し、どんな点を見ておくのかという事が重要なのです。

警備報告書を毎回記入している人はそういった事を何度も経験しているので、事案が発生すると自然に報告書を上手くまとめる為に状況をよく観察しています。

そして、現場にいる警備員に詳細を細かく聞くか、詳細を知りたがっているはずです。

 

上手く警備報告書を記入する秘訣は、その事案をどれだけ細かく自分が把握できるかにかかっています。

もし警備報告書を書いた事の無い人は、自分もいつか報告書を書く立場になる、という事を想像して事案に対する情報の収集に気を遣うのも良い経験になると思います。

 

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