当直勤務とは、簡単に説明すると2日分の仕事を24時間に凝縮して勤務したので、翌日は非番となる。その為、1週間で勤務しようとすると3日程度の勤務になります。これを「週3日の楽な仕事」と勘違いしている人がいますが、どんな楽な現場であったとしても一度当直勤務をすると分かりますが、週3日の仕事でも得したとは思わないでしょう。
週3日の当直勤務という仕事
警備業に限らず、当直勤務という仕事は世の中にたくさんあります。
しかし、多くの人は当直勤務という仕事をした事がないので、実際の勤務の動きまではよく知らないというのが事実でしょう。
当直勤務というのは24時間その職場で仕事をする事を指しています。
もう少し詳しく説明すると、その日の8時から翌日の8時まで帰宅せずにずっと職場で仕事をしている勤務形態ですね。
もちろん、その間休みの時間もありますし、短いですが仮眠時間もあります。
そんな当直勤務ですが、警備業界でも当直勤務はあります。
当直勤務は24時間勤務するので、翌日は非番となります。
まあ、警備会社によっては人がいない様な時に、ごくまれにその日も引き続き当直勤務に入れられるなんて事をする「ブラック企業」もありますが、普通は翌日は非番となっています。
そんな非番の日を入れると、単純に計算して1週間に3日程度しか勤務できないのです。
これを
「週に3日の勤務で良い」
と勘違いする場合があるので注意が必要です。
確かに、当直勤務の翌日は非番で休みですが、仕事が楽な現場での当直勤務明けであってもあまり得した気分にはなれません。
非番の日は眠くて動けない
非番の日は帰宅して朝から自由ですが、体の方は自由を感じていません。
いくら楽な現場での勤務とはいえ、仮眠時間が4時間程度ではその日の疲れがとれておらず、非番の日は寝不足状態になるのです。
4時間の仮眠時間が与えられていても、準備や片付けなどを含めると実際は3時間くらいしか寝られません。
1日3時間の睡眠で、翌日活動するのはキツイと思いませんか。
中には、短い睡眠時間で活動できる人もいますが、そういう方は当直勤務のある警備員の仕事に向いているのかもしれませんね。
若いうちはまだよいですが、歳を取るにつれて寝不足の状態で外出するのは難しいでしょう。
結果、週に3日の仕事と言われていても非番にあたる日を休みの日としてカウントするには無理があり、週3日の仕事と言われても得した気分にはならないのです。
先ほどから週3日の仕事の当直勤務とお話してきましたが、当直勤務は本当は翌日の非番の次の日はお休みなのです。
非番というのは「自宅待機状態」という意味となります。
前日の24時間勤務と翌日の非番の日の2日分をまとめて「当直勤務」と言えば分かり易いのかもしれません。
という事で、非番も仕事の日として翌日を休日にするのです。
「当直勤務(仕事)→非番(仕事)→休日」
この通りに仕事に入ると実際は週2.5日の勤務になりますね。月で計算すると10日程度になります。
これが当直勤務の理想の勤務形態です。
平日休みはお得だが週2.5日では稼げない
非番の日を仕事の日として、翌日を休日にした勤務の場合、月に10日の勤務で良い事になります。
「良い事になります」
と言われても実際困りますよね。
なにせ、警備員のお給料はそんなに高くないのですから。
当直勤務の給料が良い所で2万円くらいだとすると、10日で20万円です。
当直勤務で2万円は田舎の方では中々お目にかかれない金額なので、実際はもっと少ないでしょう。
そこから税金を引かれるとなると、いくら田舎とはいえ生活するには厳しいかもしれません。
ましてや、稼ぎたいと思うのであれば「非番の翌日も仕事に入れて欲しい」という人も多いのではないでしょうか。
当直勤務は非番の日などが平日という事も多く、お出かけや買い物をするには都合の良い勤務形態です。
しかし、非番の日に出かけるには体力的にきつかったり、非番の翌日を休みにしてもらうと今度は収入が減ってしまいます。
もともと稼げていた業種でしたが、今では余り稼ぐ事が出来ません。
週3日の仕事と聞いて「ラクそう」と思っても非番の日は1日中寝ていたりして、せっかくの休みも無駄になってしまったりするのです。
月の勤務が10日だとしても、普通のサラリーマンと同額程度の給料をもらえるのであれば、警備員の仕事にも人が集まる様になると思うのですがね。