施設警備員の経験者の方なら常識な事・・鍵に部屋の名前を表記してはいけない、です。これ以外と警備員以外の人には知られていない事だと思います。しかしよくよく考えてみると当然の事ですよね。これを知らない警備員が存在するのです、そうウチの現場に。
警備室にある鍵は殆ど丸わかり
普通警備室で管理している鍵はクライアントから管理を任されている物が殆どです。
この鍵を必要に応じて貸し出し簿で貸すのが警備員の仕事の一つです。
ここの現場でもその業務は行っていますが、他所とは一つ違う点があります。
それは
鍵のほとんどが部屋の名称入り
なのです。
通常警備員の仕事をしている方はお判りでしょうが、その鍵がどこの部屋を開けるのか分かる様にタグなどに名称を入れてはいけません。
「1階事務所」
などど鍵のタグに名前が入っていては、万が一鍵を落とした時に悪意を持った者が拾った場合、容易にその部屋のカギだと知れてしまいます。
そしてその鍵を使用して悪さをする事が出来てしまうからです。
その為、大抵は殆どの鍵には番号や数字など、第3者には分かりにくい表示にして万が一を防ぐのです。
この警備室では、クライアントの発言権が強く、警備業者の声が反映されにくいのです。
過去にも鍵の件で、名称入りについて話をした事がありますが、聞き入れてもらえませんでした。
とりあえず現在まで正式なカギの紛失と、悪用の事案は発生していません。
巡回キーのみ数字表記なわけ
鍵に部屋の名称を入れられない場合どうするのかというと、大抵は番号や数字を記入しています。
これはどこの警備会社でも共通だと思います。
まあ、ここでバラしてしまうのは余りよろしくは無いですが、フロアに関係した数字や部屋の頭文字のアルファベットなど様々です。
ちなみにうちの現場では、唯一巡回キーのみ部屋名称の使用を避けています。
これは
・警備員しか使用しないので防衛の為
・使用頻度が高く紛失の可能性もある為
です。
少なくとも警備員の使用時に関して、紛失からの悪用は絶対に避けたいので巡回キーに関しては名称を記入しないようにしました。
これでも私が隊長になるまでは、巡回キーでも名称が記入されており、任命されてすぐ切り替えました。
まあ、それほどここの警備員も無頓着だったのです。
クライアントはマスターキーでも貸し出す
無頓着と言えば、クライアントの方がもっとすごいんです。
工事業者などに時間外の作業をさせる時、たまに警備室に鍵の管理を頼まずに直接工事業者に鍵を貸す事があります。
もうそれだけで驚きな事ですよね。
しかし、鍵を貸すだけの驚きでは済みません。
その貸し出すカギは何と
マスターキーを貸す時もあるのです。
初めてその話を着た時には冗談かと思いました。
しかし今ではこのクライアントの所業にも慣れ特に驚く事はありません。
警備員としては余り良くない「慣れ」なのかもしれませんが・・。
まあ、クライアントが良しとしているので我々警備員側は何も言いません。
こんな鍵に関して一般の家庭の様な扱いをしているクライアントですが、紛失問題は過去発生していません。
別に我々警備員の管理が良い、と自慢しているわけではないですが、ぞもそも鍵を扱う人が限られているのが理由だと思います。
商業施設ほど、関係者とはいえ大勢に人に貸す事もないので管理しやすいのだと思います。
この先も、鍵のタグに名称は入ったままでしょうが、だからこそ厳重に管理していきたいですね。