警備員と聞くと誰もは一度は無線機を操作した事があると思いがちですが、世の中には警備員にもかかわらず、一度も無線機を触った事の無い警備員もいます。現場によっては無線機を使用しなくても業務が成り立つ所もあり、そんな現場経験しかないと無線機を知らない警備員が誕生するのです。
警備員と無線機
警備員が無線機を使用して仕事をしている姿は、そこの現場でも見かけると思います。
一般の人でも良く見かける時といえば恐らく、交通誘導警備員さんが片側交互通行を行っている時に無線機を使用して区間の反対側の相勤者とやり取りしている所でしょうか。
実際私も車で走行中に、交通誘導警備員さんが無線機を使用している所を見かけます。
警備員と無線機と言ったら、その場面が一番想像しやすいのかもしれませんね。
しかし、施設警備員も一応業務で無線機を使用しています。
施設警備員が行中に無線機を使用する場面はそう滅多に無いのかもしれません。
施設警備員をよく見かける場所は施設内を巡回している時かもしれませんが、巡回して歩いている最中にいつも無線機を使用しながら歩いているわけではないので、何か無線機を使う切っ掛けがない限りは見る場面が無いのかもしれません。
そんな施設警備員の無線機ですが、現場によっては無線機を使用していない所もあるのです。
使用していないというよりも、その現場で無線機を必要としていないといった方が良いのかもしれません。
施設警備の現場は、業務によっては防災センターと巡回中の警備員が常に情報のやり取りが必要なのです。
指示を仰いだり、現場での詳細を報告する際にわざわざ防災センターへ戻らなくても瞬時に現場の状況を伝える事が可能です。
その為、この様なやり取りが必要のない施設の現場では、無線機が無くても業務に差し支えが無いという訳です。
携帯電話が無線機の代用となる
無線機が必要ない様な現場で働く警備員さんは意外と居るもので、私の周りでも無線機の操作を知らないであろう警備員さんは沢山います。
警備員になってから無線機の無い環境の現場経験しかないのですから、警備業界へくる以前に個人的に無線機を操作でもしていない限り、知識は一般の人と同じです。
また、現場によっては無線機の代わりにPHSを使用して業務を行う職場もあります。
クライアントから警備業務にPHSを使うよう指示され、断る事もせずそのまま使うしかないのですが、これも無線機替わりとしては十分役に立ちます。
ただし、無線機のメリットとして、子機を所持している者へ一斉に指示が出せる、という点はとても素晴らしいものだと思います。
特に警備業の様な隊員全員に一斉に指示を出さなければならない様な職業では無線機の効果は絶大です。
また、携帯電話などと違い、電波が混雑する事も無いので通信状況がパンクしても無線機であれば問題ありません。
これらは災害時などに非常に役に立つ通信機器なのです。
そんな無線機でも、最近は個人の携帯を使用して情報をやり取りする警備員さんも見かける様になりました。
稀に通信障害で使用不能となりますが、それでも日常的な業務のやり取りでは十分事足りますね。
過去にも施設内で無線機を使用していた時、電波の入りが悪く無線機ではまともに会話できないような場所でも、携帯なら鮮明に会話が出来るのを経験してしまったので、携帯のありがたみが良く分かります。
人命が掛かっている一刻を争う様な時に、無線機などでまともな会話が出来ない時ほどイライラする事はありませんでした。
それでも一応は操作が出来た方が良い
そんな無線機にとって代わりそうな携帯ですが、やはり無線機のメリットにかなわない点も多く、最終的には無線機が一番なのではないかと思います。
施設の規模によってはあまりに広すぎる事で、親機から距離がありすぎる場所では無線の入りが悪い時もあります。
しかし、一斉に情報を送れる事と世間の通信障害に左右されないという強みから無線機が警備員の業務にとって一番合っていると思われます。
多くの現場に無線機が置いてある事を考えると、施設警備員は「無線機の操作が出来て当たり前」という認識があると思います。
しかし、先ほども話した様に現場によっては警備員を何年も経験しているのに、一度も無線機を操作した事のない者も実際に居るのです。
無線機の設置されていない現場は施設の大きさは関係ありませんでした。
小さな現場でも大きな現場でも、業務で無線機を必要としない所では置いて無くても問題ないのです。
そんな警備員がいざ無線機の置いてある職場へ異動した時、とても苦労するのではないかと心配です。
無線機の操作は一度覚えてしまえば簡単ですが、その無線機を使用して情報のやり取りをする事がある程度経験していないと苦労するのではないかと思います。
あれは携帯で話をするのとはまた違う印象がありますね。
無線機の操作経験がない警備員さんが、いつかの時の為に練習しようとしてもなかなかそんな機会はありません。
しかし、営業所などを通じて何か無線機の操作を学べるようなチャンスがあれば、ぜひ学んでおいても損は無いと思います。