施設警備員が夜間建物内を巡回する時、足音を立てて歩きますか?部屋の中や物陰に不審者がいるかもしれないのに、警備員が「ここにいますよ」と言わんばかりにドタドタと足音を立てては危険ですし、残留者が仕事をしている邪魔にもなります。ウチの現場には歩き方が下手な隊員がいて、こういった事を気にしない無頓着な人もいるのです。
細密巡回はひっそりと歩くのがデフォ
私の記憶が間違いでなければ施設警備員は巡回時、特に細密巡回などの夜間は必要以上に足音を立てて歩かない様にする事・・と教育を受けたと思います。
昼間の従業員やお客様が居る時間帯など、あえて警備員をアピールする必要がある場合には「カツーンカツーン」と革靴の音を立てて警備員が近くにいる事を知らせる事も有るでしょう。
しかし細密巡回など夜中に歩く時は違うと思います。
人の気配が無い暗闇のビルの中を、物音を立てて歩いていたら不審者にとっては今警備員がどのあたりにいるなと、とても分かりやすい合図になってしまいます。
そもそも警備員が夜間に巡回するのは、防火防犯の為に歩くのに自分の存在をアピールしながら巡回していたら、不審者は仕事を終えて逃げてしまいます。
不審者と鉢合わせになるのは危険ですが、不審者に見つからない様に先に発見し通報できるようにするには騒がしい歩き方は厳禁ですね。
現場一つ見ても歩き方は様々
ウチの現場では「巡回時は静かに歩け」とまで指導は正直していません。
新任研修や現任教育時に指導されている前提で現場に来ていると思っている為です。
中には度忘れしたか、若しくは研修時に教育漏れしていたか確認する為に雑談時に何となく知識を試す時があります。
これが返ってくる答えが意外とばらけていて、今回の巡回時に静かに歩く・・という話題以外にも、知っている事や知らない事などの意見を聞けます。
私自身、個人個人が知りえている範囲も再確認でき、その場で指導する事が出来るのです。
その中でも今回、巡回時の歩き方ですが有る隊員は歩くのに「ドスドス」と音を立てて歩くというちょっと他の人とは歩き方に特徴のある者がいます。
靴の裏全体で着地するような歩き方をするので、大きな音がするのだと思いますが巡回時も同じような歩き方をしているのだとすると、警備員らしくない歩き方だと思いますね。
他にも、体型が太っている隊員さんなどは歩いている最中「ふぅふぅ・・」とずっと息を切らせて歩いていたりととても苦しそうです。
警備室で出入管理をしている時に、巡回から戻って来る警備員が遠くから近づくにつれて音だけで誰が来たか分かるのです。
警備員は見た目で他人に影響を与える事が多いですが、視覚以外の面でも警備員を判断される事があるのです。
歩き方を直すのは不可能
人の歩き方を強制するのは非常に難しいと思います。
その人が何十年もしてきた形を変えさせようとするので、それは相当な出来事でもない限り無理でしょう。
仕事の面で「変える事が出来なければクビ」ぐらいの事であれば別でしょうが・・。
建物内を静かに歩く、という事はその時だけなのでまだ何とかできるかも知れませんが、この現場ではそこまで切羽詰まっていないので、残留している従業員から「警備員の歩く足音がウルサイ」とクレームが来ない限りこのままだと思います。
しかし商業施設や病院などの、夜間の巡回などではドタドタ音を立てて歩く警備員は気を付けた方が良いと思います。
これは万が一の時、自分の身を守る為にも言える事です。
巡回時に一度、自分の歩く時の靴の音を気にしてみてはいかがでしょうか。