たかが10年の経験で警備員を語るな

よく警備員の経験者がネットなどで警備の愚痴や警備は止めておけ、などと言った内容を目にしますが、果たしてその人は警備の事をどれだけ理解や経験をしているのでしょうか。私も十数年警備の仕事をしてきましたが、今でも知らない事だらけの日々で「こんな事言いきってしまっていいのかな」と思いながらも発信しています。警備に在職中の身としては変な情報に惑わされないで欲しいという思いで一杯です。

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たった3年では警備は語れない

ネットなどを見ていると警備員に関した情報を発信している人をよく見かけます。

 

 

「施設警備員は室内の仕事だから快適だ」

 

「夜間の仕事はやる事が無くて遊べる」

 

「商業施設の警備はヤバいから行くな」

 

「警備員は変な奴しかしないから危険だ」

 

 

など、それこそ経験者の数だけ回答があります。

しかし、その多くの経験者の記事を見ると、そのほとんどの人がわずか数年位しか警備員の仕事しかしていない様な「元警備員」という現在は警備の仕事すらしていない様な人が多い気がします。

 

施設警備の現場の種類はそれこそたくさんあり、その現場によっては非常に楽であったり中には「1週間持つのか」と思う位ハードな現場もあります。

 

そんな同じ施設警備でも隣のビルで全く違う業務をしているのに、どんな説明をしたら「施設警備は・・」という同じ括りでお話が伝わるでしょうか。

また、たかが数年しか施設警備の経験が無いのに、その人はどれだけの現場を経験してきたと言えるのでしょうか。

 

 

私は商業施設のほかにいくつかの施設の現場を経験してきていますが、それでもまだまだ経験していない現場はたくさんあります。

なので紹介できるのは経験した現場で、しかも10年以上という経験の蓄積をもとに紹介をしています。

 

 

そんな10年でさえ、知らない事お伝えし切れない事があると自覚しているのに、たかが数年の元警備員が何を理解して伝える事が出来るのでしょうか。

 

 

しかし、過去の現場では私よりも警備の経験年数のある高齢警備員がいましたが、その高齢警備員の蓄積された警備員としての技術対応能力は、私が警備員になって1か月くらいの能力しかなかったのです。

10年経験しただけで何も学んでいない

たかが数年の警備員の経験なんて人に伝えられ切れるような経験はしていないとお話ししましたが、中には10年警備の仕事をしてきても何の経験も詰めていない者もいるのです。

 

 

過去に配属した現場では高齢警備員だらけの現場でした。

勤務内容も、私が経験した商業施設とは打って変わって、覚える事も少なければいい加減な対応でやりくりしている現場でした。

 

商業施設からこの現場へ来た時は

 

 

「施設警備の現場はこんなに落差のある業界なのか」

 

 

と驚いたものです。

商業施設しか知らなかった当時は「施設警備はキツイ仕事」と思っていたので、よその現場を見るという事はとても良い機会だと思います。

それだけでその人の警備員としての経験値は上がりますからね。

こういった経験もなしに、キツい商業施設だけしか経験せずに辞めてしまった元警備員が

 

 

「施設警備はキツいから止めた方が良い」

 

 

と商業施設と施設警備を一括りにして偏った情報を発信するのです。

まあ、これに関しては全く逆の発信もあって

 

 

「施設警備は超楽だからオススメ」

 

 

なんて言う人もいるでしょう。

 

そんなキツイ現場楽な現場がある施設警備員でも、10年施設警備の経験をしていても何の積み重ねも出来ていない警備員もいるのです。

学ぶことの少ない施設警備の現場で、10年以上勤務していても施設警備員としての経験値はなにも貯まりません

 

 

当時は「私は10年警備を経験しています」と在職年数だけに固執した高齢警備員がいましたが、彼の勤務ぶりや警備員としてちょっとした臨機応変な対応を求められる様な出来事が発生してもろくな行動がとれていない事に気が付きました。

 

彼を見ていて

 

 

「施設警備員は現場の経験によって警備員として成長する」

 

 

と確信したものです。

 

数年しか経験していない警備員の話は全てを語っているわけではない、という事と、だからと言って10年以上経験している警備員もまた全てが信用できるわけでもない。

というどっちつかずな状態です。

 

こうなると警備員として「どんな濃い経験」をしたかで警備員を語る事が出来るだろうと思いました。

例えば半年で貴重な経験は詰めるか

以前でもお話しした事がありますが、商業施設は施設警備員として経験値をためるにはもってこいな現場です。

 

商業施設は施設警備員に必要とされる業務を、殆ど日常の業務として行っています。

多くの施設警備の現場では、施設警備員に必要な業務をすべてするわけではありません。

 

現場によっては設備の事は設備担当の方に全部お任せであったり、受付しかしない警備の現場もあります。

 

しかし、商業施設ではそこで身に付けた警備業務はよその現場へ行っても、殆ど応用が利きます。

よく分かるのが、商業施設から違う施設の現場へ行った時、周りの警備業務経験不足な人との違に驚く事でしょう。

 

それほど商業施設では多くを学べるのです。

 

そんな商業施設ですが、大型商業施設であればあるほど多くの経験が詰めます。

ワンフロアのスーパーの様な商業施設ではなく

 

「地下から屋上まで5階以上ある様な大型商業施設」

 

が理想だと思います。

私もこれに該当する商業施設で、施設警備員として勤務してきましたが、今は違う現場でも当時はとても良い経験をさせて頂いたと思っています。

 

こういった商業施設で勤務した事のある施設警備員さんは、他の施設で経験するよりもとても濃い経験をしていると思います。

それほど学ぶ事の多くない施設の現場で10年警備員をするよりも、大型商業施設でたった半年経験した警備員さんの方が、遥かに身に付けている業務量は多いと実感しています。

 

 

警備員は勤務する現場で大きな差が生まれます。

そんな違うのある現場で、大した事もしていないのに「施設警備はダメだ」とか「商業施設はやめておけ」なんていう情報を流している人は、私から見ると

 

「明らかに、なんちゃって警備員だと思います」

 

そんな警備の事を大して深く経験していない様な人の意見や、いい加減なネットの情報に騙されない様に気を付けて欲しいものですね。

 

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