同じ施設警備員でも配属先の現場で開閉店の業務に大きな違いがあります。過去の現場では開店に1時間以上かかっていた所があれば、別の現場では0分、または5分で終わったりと様々です。施設によってこれほど業務にかかる時間が違うのはなぜなのでしょう。
開閉店の業務は警備の仕事
施設警備員が管理している建物の出入り口は、基本的に警備員が開け閉めをしていると思います。
出入り口の施解錠の作業、いわゆる開閉店業務です。
まあ、現場によってはお店でない場合もあるので、開閉店という言葉を使わないかもしれませんので、ここでは施解錠や開閉業務という事もあります。
そんな開店業務ですが、建物内に24時間詰めている警備員だからこそ、従業員ではなく警備員にその仕事を任せている施設も多いと思います。
過去の現場でも、全ての現場が施設警備員が朝に扉を開けて、夕刻や閉館時間に扉を閉めていました。
その多くが自動ドアとなっており、開錠も施錠時も警備員が自動ドアのセンサーをカットし扉の施錠をします。
作業はそれほど難しい事ではなく、業務としての時間もすぐに終わるのですが、そんな簡単な作業にも拘らず、現場によってはものすごい作業量が違ったりするのです。
現場によって作業量が異なる
施設の現場は建物の数だけ作業量が異なります。
2~3階の小さな建物の警備業務や、東京ドーム〇個分、といった広さの施設もあり、その施設の違いで出入り口の数も変わってくるのです。
小さな施設では、出入り口の扉は一つか二つくらいしかないかと思えば、何十個と出入口の扉があったりします。
もうこれだけで施解錠する業務に掛かる所要時間が違いますよね。
しかも、その施設によっては扉を開ける時間が〇〇時~〇〇時までの間、と時間制限付きの所もあるのです。
商業施設などはその典型で、例えば9時から9時半の30分の間に、何十か所とある出入り口の扉のサムターンを開錠しなければならない、という時間制限がありました。
当時も全てが電気錠管理の扉はありましたが、その現場では施設内の多くの扉がサムターンと電気錠の併用で、まだ警備員がサムターンを開錠しに回っていたのです。
当時もその作業を数人の警備員が、施設内の扉を半走りで開錠して回っていたのです。
時間制限で数多くの扉のサムターンを開けるのは、今でも記憶に残っているほど大変な作業でした。
そんな大変な開錠作業があるかと思えば、扉が一つしかない現場では、時間になったらスイッチ一つで自動ドアが開くのです。
その間、5分と掛かりません。
これほど現場によって、開錠業務というのは時間と作業量が異なっているのです。
とても同じ施設警備の仕事とは思えませんよね。
自動ドアの仕組みを学べる良い機会
配属される現場でこれほど作業量が異なっても、基本的に開錠作業は同じです。
サムターンを開錠したり、センサースイッチを入れまたは電気錠を入れたりするのは施設の規模が変わっても同じです。
この作業をしているかしていないかで、施設警備員が自動ドアの仕組みや、センサーに関する知識を得られるのです。
自動ドアは電気で動く設備で、仕組みは簡単です。
そして、多くの人がどこかの建物に入る際に、当たり前の様に通り抜けているものです。
エレベーターの無い建物はまだたくさんありますが、自動ドアのある建物は身近な所だとコンビニをはじめ今やどこにでもあるのです。
そんな自動ドアの仕組みから管理を、施設警備員は施解錠の業務をする事で詳しくなるのです。
自動ドアは全国どこも同じ様な仕組みで動いているので、一度どこかの施設の勤務で自動ドアの業務を経験しておけば、他所へ行っても初日から操作は出来るでしょう。
規模の大小に関係なく、施設警備員として勤務した時、自動ドアの施解錠の業務があると思います。
他の現場へ行った時や警備会社を移籍した時でも、十分役に立つ経験になるので、機会があれば積極的に身に付けておく事をおススメします。