施設警備といっても忙しい現場と暇な現場があり、その落差もかなりなものです。私は恐らくその落差の激しい、といわれる現場両方経験しています。で、今回は暇な現場についてのお話しになります。暇な現場は普通の人が聞いたら、「なんてうらやましいんだ!」というのが率直な感想でしょう。しかしそんな暇な現場は実はとんでもない落とし穴があるんです・・。
好きな事が出来る現場
暇な現場は来客が少なく、出入管理もやる事がありません。
更に出入管理が座哨な為に、立哨よりも自由が利きます。
暇で自由が利くとどうなるでしょうか・・。
そう、よそ事が出来てしまうのです。
忙しい出入管理だと、ボケーっとする間もなく来客の対応に追われます。
忙しいためにボーっとする事が無いので時間もあっという間に過ぎますよね。
しかし、暇な現場だと時間が過ぎるのが遅く感じ考え事やボケーっと出来てしまうんです。
(終いにはよそ事をする隊員も・・)
まっとうに仕事をしている警備員さんからしたら「何、遊んでいるんだっ」ですよね。
世の中にはそれだけ不公平感があるほど現場に違いがあるんです・・。
自制心を保てますか
しかし、そこの現場に居る警備員全員が堕落しているわけではありません。
遊んでいてはダメだ・・と自分自身を律している警備員もちゃんといます。
私がこの現場の隊員を見ている限り、自分自身をちゃんと管理できる人はまじめに仕事が出来ています。
ひどいと勤務中にちゃんと制服を着ていない・・
帯革を着用せずに座哨していたり
座哨中に制帽を脱いで勤務していたり
座哨中に堂々とよそ事をしているのが外から丸見えであったり・・
挙げだしたらキリがないほどです。
それ程自分を律する事が出来ない人間が多いです。
要するに誘惑に負けてしまっている隊員の多い事・・。
私は毎日現場に入っているわけでは無いので、ずっと見張れるわけでは無いですが、彼らが誘惑に負けて油断している時に丁度上番してきた時に見かける事があります。
私は個人の自制心に任せて勤務させているのであまり注意しません。
いい大人なんだからそんな事言われなくても分かるだろ・・というスタンスです。
仮に注意したとしても自制心の弱い人間は、どうせ私のいない所ですぐにだらけるだけですしね。
しかしこの現場では自制心が無く誘惑に負けて、まともに制服を着用して勤務できなかったり、座哨中に堂々とよそ事をする隊員が目立ちます。
ここまでやったらマズいな・・というタガが外れてしまっている状態です。
この様な暇な現場は、自分で自制する力が無い人は来るべきではないのかもしれません。
向上心が無くなる危険な現場
こんな暇な現場で毎日勤務して、自分勝手な事をしている隊員たちを見ていると
警備員としてもっと向上して、後輩たちのお手本になるようになろう・・
資格を取得して警備員としても、もっと知識を深めよう・・
という様な雰囲気が見られません。
現在施設警備業務検定の資格を持っている隊員は半数近くは居ます。
これはよその現場と比べてもまぁまぁな所持率だと思います。
しかし資格を持っている隊員でさえ誘惑に負けて、よそ事に興じてしまう程なので資格を取得した当時のやる気はもしかしたらもう無いのかもしれませんね・・。
毎日現場で堕落した勤務ばかり続けていたら、その方が楽だからこれでいいや・・なんて考えてしまうのは自然の成り行きかもしれません。
余程、その誘惑に抗える様な気持ちが無いと無理かもしれませんね。
今日もこの現場では来客の途絶えた時間帯に、いやひどい隊員だと来客が来るような時間でさえよそ事に夢中になっているのかもしれません・・。