隊長から見た若い警備員と高齢警備員

ここの警備隊内には下は40歳代、上は70歳代の警備員が居ます。親と子供とも歳の差が違う警備員が年は関係ない言葉遣いで同じ仲間として会話しています。基本的には入社した順で上下関係はありますが、あまり先輩風を吹かす人もいません。そんな警備員を隊長目線で観察しました。

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若い警備員は仕事に前向き傾向で対応は丁寧

若い警備員は仕事に対して「自分がここの職場をよくしよう」という気持ちが強く出るのか、比較的前向きです。

今ではここの業務に関して改善提案を受け、実施しているのはすべて若い年代の隊員さんです。

今のように若い年代の人材がいない数年前は、私がほとんど一人で奮闘して改善してきました。

とにかく、悪循環で非効率な仕事を疑問に思う事なく続けていたものを、何とか改善しようと努力してきました。

 

それが今では、相談できる若い年代の人も増え、さらに行動力もあるので非常に助かっています。

過去から現在まで見てきて、今が一番仕事がやりやすいメンバーだと思います。

そして、出入管理での来客者に対する言葉遣いなどの対応もしっかりしています。

「~です、~ます・・」

などといったごく当たり前の言葉遣いは、どのお客様に対してでもちゃんと使われています。

警備員がお客様に対して敬語を使わずに話をすると、傍から見てとても偉そうに見えてしまいます。

それを分かっての事などかどうかわかりませんが、みな丁寧な言葉遣いを発して対応している点は感心しました。

 

また、警備員同士の会話でも、自分より年下だろうが年上だろうが基本、入社時期を上下関係と鑑みて言葉遣いを使い分けているようですが、時には年の差を超えた同い年かのような言葉遣いで会話しています。

まあ、同い年というよりは、親子関係に近い言葉の使い方なのかもしれませんね。

 

これだけ聞くと、なぜかものすごく優秀な警備員が居るように見えますが、今まで出会ってきた若い警備員と比較しても何ら変わりのない普通の人材だと思います。

高齢の警備員は向上心がなく対応もやや雑

ここは若い警備員もいる現場なので比較されやすいのですが、向上心がないのは極端な例ではなく、これが普通なのかもしれません。

警備業界に来るまでは、一人の社会人としてよそでバリバリ働いてきて定年を迎えた後、第二の人生として警備員になったような人にとって、今更最前線に出て仕事をするよりは

「若い者に道を譲って、自分は後ろからのんびり仕事をする」

というスタイルに皆なるのかもしれません。

高齢の警備員の人が揃って偶然にも向上心がないのはおかしいので、恐らくそういった経緯で向上心があまりないように見えるのでしょうか。

 

そして、出入管理の対応ですが、これもまた皆同じように言葉遣いや受付の対応がよろしくありません。

出入管理の業務で気を付ける点が二つあります。

 

一つはお客様に対する言葉遣いです。

もう一つは受付時の業務になります。

 

年配の警備員さんに多いのですが、お客様に対して敬語があまり使いこなせないのです。

今まで敬語を使う機会があまりなかったのか、見えるお客様のほとんどが自分より年下であるせいなのか・・。

警備員になる前では、社長でもなければ職場で敬語を使う事は普通にあったと思います。

しかし、警備員としてお客様の相手をしている・・という認識がなくさらに自分よりはるかに年下の相手ともなれば、敬語を使おうという意識が湧かないのかもしれません。

 

警備員はサービス業

 

この意識の欠如が問題なのかもしれませんね。

 

そして受付時の業務ですが、受付簿の記載ミスに気がつかない事が多いです。

警備員として注意しなければならない、業務に従う(守る)という気持ちが希薄な感じがします。

 

・お客様の記入を見届ける・・

という初歩的な事も指摘してもすぐに忘れてしまったり

 

・書類の記載漏れ・・

なども高齢の警備員の方に多い傾向があります。

 

全般的に仕事に対するやる気、をあまり感じないのは若い世代の警備員よりも、年配の警備員の方が多い気がします。

現場の警備隊によって雰囲気は違う

しかし、全てがこのような条件に当てはまる人ばかりとは限りません。

若い警備員にも年配の警備員のにも例外はあります。

 

年齢の若い警備員なのにやる気を感じなかったり、仕事に関する失敗が多い警備員もいました。

また、高齢の警備員であっても仕事に対して若い警備員ほどではないにしても、前向きな態度で仕事に臨み、言葉遣いは丁寧、業務のミスもそれほどない・・という方が見えるのも事実です。

 

少なからずそういった稀な警備員さんは、うちの隊にもいました。

出来る方の隊員さんならみんなも協力して認め合う事が出来ますが、逆の若くて仕事が出来ない方の隊員さんですと、いろんな部署からクレームが入るほどでした。

しかしそういった人材は特殊で目立つためか長続きしません。

数年経つ頃には、何かしらの理由でここの現場からいなくなってしまいます。

恐らく、自分が周りから浮いている気がして居心地が悪くなってしまうのかもしれませんね。

 

一見、皆とうまくやっている様には見えましたが、そのうち周りから苦情の話が出てくるようになり、少しづつみんなが避けている感じになっていってしまいます。

決して仲間外れにしている訳ではなく、誰もがなんとなく当人に関わらなくなっているように見えました。

私から見てそれとなく気づくのですから、本人にもそんな雰囲気は伝わっていると思います。

余り不穏な職場になっては欲しくないのですが、みんなの気持ちがそうなってはどうしようにも改善する事は出来ません。

そして、今回話したような人材は、必ずしもどこの現場でも同じとは限らないのです。

全く逆のパターンもありえます。

現場によって警備隊の雰囲気は現場の数だけあると思って良いでしょう・・。

 

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