警備員がどこの現場に行っても同じ価値を持っているのが、警備業務検定です。これがあれば、何年の経験であろうとどの程度の知識があるか分かり、経験20年の警備員よりも経験3年で1級を持っている警備員の方が信用できるほどです。しかし、そんな1級者でもミスをするお話です。
施設警備の現場の経験値が少なくて
先日、ある業務でミスがありました。
大したミスではないので大事にはなっていませんが、そのミスをしたのが警備業務検定を持っている人だったのです。
まあ内容を知る限り、新しい現場のためにここの経験値がみな誰もが少ない事と、いくら警備業務検定の資格を持っていても、知識があってもやはり経験も必要であるという事が良く分かりました。
警備業務検定は2級であれば入社してすぐ、そして1級であれば2級を取得してから1年後、講習を受ける事が出来ます。
ようするに
現場の経験に関係なく、要件さえ満たせば取得できるのです。
確かに試験もあるので、ある一定の知識は必要です。しかし、テスト勉強さえしっかりすれば入社して2年もしないうちに1級まで取得できてしまうのです。
テストに受かるほどの知識を得ているので、それなりに警備員としての品質はありますが経験がものをいう・・という場面も日常仕事をしていて垣間見える時はあるのです。
無資格で20年間、同じ現場で仕事をしている警備員と、警備員歴2年で1級の資格を持っている警備員とでは、そこの現場内だけで判断すると一概に1級者が貢献できる・・とは言い難いです。
勤務先の業務内容の難易度が低い場合
また、施設警備の現場といっても世の中にはいろいろな現場があります。
私でさえ、「ここが一番まったり楽な現場でしょ」と思っていても、もっとすごい現場がある事を知りました。
それほど施設警備と一言で言っても、天と地ほど仕事の難易度が違う職場があるのです。
そんな「地」の様な現場で働いてきて、1級の資格を取得しても「天」の様な現場で働いてきた2級の資格所持者には敵いません。
余りにも現場の難易度が低い職場では、警備員としてのたくさんの経験を積んでいません。
毎日何事もなく、ただ居るだけで1日が終わりまた次の日も同じ様に何もない・・
一見、とても羨ましく見えますね。
まあ、警備員として何の向上心も使命感もなく、ただお金さえもらえればいいや、と考えている様な人には最高な職場かもしれません。
しかし、資格を取得して少しでも自分自身を向上させ、警備員としての仕事に責任と達成感を感じたい・・とやる気のある様な人にとってはこれほど苦しい現場は無いでしょう。
なにも学べるものがない職場で働き続けるほど、苦痛なものは無いですからね。
そんな何もない現場で1級の資格を取得しても、日々の仕事から警備員としての知識を得る事は無いので、資格を持っているという事以外の武器が何もないのです。
たとえ1級者であっても失敗はする
今の現場ではそんな資格を持った人が居ます。
忙しい施設での業務を経験して、職場で学んだ事がたくさんある警備員さんは、違う現場へ行っても臨機応変な対応が出来ます。
しかし、現場での経験が少ない資格持ちの人はそれが出来ません。
資格を取得する為に学んだ事は身についていますが、それ以外は学べていないのです。
私は最近まで、資格を取得さえすればどこでも通用する、どこでもやっていける・・と思っていましたが、今回彼の失敗をみて
それなりの現場の経験がないと、いきなり違う現場へ行った時、たとえ1級者であっても対応出来ない事があるんだなと知りました。
1級の資格を取得するまでに、1年以上は現場経験を積んでいるはずですが、勉強プラスある程度の現場経験も積まないといわゆる「ペーパー警備員」になってしまいます。
警備会社がそれを何とか改善できるようにおぜん立てしてくれればその隊員さんも救われるのですが・・。