今の現場では無いですが、施設警備の現場によっては元旦は一年の中で一番忙しい日でもあります。ショッピングセンターなどでは福袋の販売があり、普段広々としている通路は人の波が出来てすれ違う事すら困難な状態になります。そしてそんな施設警備員にもかかわらず、元旦から3日までしっかり休む者もいるのです。
現場によっては一番忙しい日
施設警備員は勤務先が営業しているのなら同じように出勤しなければなりません。
また、施設警備の現場にもよりますが、お正月などの長期休暇で従業員がお休みであっても警備員は常駐しなければいけない場合が多いですね。
警備業は年中無休
以前勤務していた商業施設はそれは大変でした。
長期休暇はもちろんの事、特に元旦の時は1年で一番忙しい日と言えるでしょう。
元旦からの3日間は福袋やセールなどをしている為に、お店は常にお客様でごった返していました。
行列の出来ているテナントは「最後尾」のプラカードを持って列を管理したり、店内の通路で人が滞留しない様に進むように促したりと、いつもならただ歩いて通り過ぎるだけの通路がこの日だけは人で溢れかえるのです。
そうかと思えば別の現場にいた時、お正月はビル内の従業員は休みに入りほとんど人が居なくなり、ほぼ無人な施設に警備員だけが出入管理の受付場にいる状態でした。
来客も無いので独り者の警備員は自宅にいても寂しいので、仕事に入れてくれと頼んできます。
出勤してもする事も無く非常に楽なので、仕事に出勤しているのになんか得した気分になるのです。
何もせずにお金が貰えるという状態です。
まあ、「何もせず」といってもやるべき警備の仕事はちゃんと有るのであしからず。
ここの現場はメチャ楽
今の勤務地もまた楽な現場で、ここは元旦は従業員が最少人数になり来客が減る、といういわゆる「当たり現場」です。
24時間特に来客も無いので、出入管理はただ座っているだけです。
たまに従業員が通りますが、それ以外の変化はありません。
まあ、長期連休は皆同じような状態でした。
仕事に出ているが楽が出来る、という状態なので率先して出勤希望者も居ますが、私の様に中には休めるなら自宅でゆっくりしたい、という人も居るのです。
仕事をしたい人と、休みたい人のバランスが取れている現場ほど理想的なものは在りません。
これがどちらかにでも偏ると、勤務表を組むのがとてもハードになるからです。
警備員はサービス業なので、基本的に世の中の大半の人が長期連休の時は警備員は仕事、というのが当たり前のようになっています。
しかし、仕事と休みの希望者のバランスが取れているなら、休むという選択肢を選んだ人も別に恨まれたりはしません。
お正月に休む警備員はどんな人
過去の現場で、仕事と休みの希望のバランスが崩れていた時もありました。
比較的、年の若い警備員や独身者などは長期連休の時でも仕事に入りたい、という人が多い中、高齢警備員の多くは「土日や長期連休の時は休みたい」という2つに分かれていました。
ここでよくお話するのですが、その当時の現場の警備員の年齢構成は
「高齢警備員が半数以上」
という状態だったのです。それだけの警備員が長期連休時に休んでしまうと、さすがに働きたいという警備員が半分いても、交代勤務としては成り立ちません。
全体の3分の1位ならまとまって休まれても大丈夫ですが、半数以上が休むとなると残った隊員さん達だけでは回すのは無理なのです。
結果、休みたいと希望した高齢警備員に交代で仕事に出て貰う事になったのです。
本当なら、警備員が土日や長期連休の時に仕事に出るのは当然と思っていました。
サービス業者であるならそういった時こそ稼ぎ時、という実体験があるので休むなんて考えられなかったのです。
警備員の忙しい現場の経験の無い人ほど、土日や長期連休の時に休もうとする傾向にあります。
自分が休んだらその分他の隊員にしわ寄せが行く、という事は分かっているはずなのに、そんな事お構いなしな態度は周りから「老害」呼ばわりされても仕方がないなと思ったものです。