施設警備員は普通は隊(複数人数)で構成されています。
なぜかというと、警備対象が建物という大きな物である事と、施設警備の業務というのは勤務時間が長いため一人で全てをカバーするのが難しい、というのが理由です。
しかし私の現場には、施設警備でありながら待機時間を除いて24時間ほぼ一人という特殊なポストがあります。
誰とも関わりを持たずに、出勤して時間が来たら帰る・・。
施設警備はもとより、警備業界全体でこのスタイルの現場は恐らくありません。
クライアント(依頼者)がいて業務を行う限り、そこの企業の業務の代行になるわけで、その企業が本来するべきお客様の対応業務を警備員に求められています。
よほど無人の倉庫などの警備業務なら人との対応はないかもしれませんが、それでも最終的にはクライアントとのコミュニケーションは発生しますよね。
なので、警備員という仕事は
人とのつながりを断ち切ることはできない
と思ってよいでしょう。
しかし、ただでさえ人との関わりで大変なのに、警備員同士とも気を使って関わりを持たないといけないなんて嫌・・という方も中には居るでしょう。
苦労して煩わしい職場から警備業界に移り変わってきた人も居るかもしれません。
それなのに前の環境と変わらないのであれば警備員になった意味が無くなってしまいます。
それでは施設警備という業務は一人で働けないのか・・
人との関わりを断ち切ることは出来ませんが、一人の現場が無いわけではありません。
冒頭で「建物が大きいので一人では対応できない」と申しましたが、建物の規模や、ある特定の条件下では一人でも出来る場合があります。
私の現場ではそれが当てはまるポストがあり、食事をとる時間だけは交代要員がおり、それ以外はずっと一人で勤務しています。
施設警備で一人勤務
私のトコの現場のこのポストがこのパターンになりますね。
一見、一人現場の勤務と聞くと
ものすごく羨ましい気がしますか?
他の警備員も居ないので気兼ねなく仕事が出来ると思いますか?
配属された現場にもよりますが、それほど忙しくなく、来客の対応の少ない現場を除いて、一人現場は意外と大変です。
その施設のすべてを把握していないと、頼る人が誰も居ない。
何か問題があった時に協力してくれる人が誰もいない。
これが一人の現場の現実です。
何もない時は、それは気楽な現場かもしれませんが、警備員はそのいざという時の為にこそ存在価値があります。
そんな時に使い物にならないような警備員はクライアントからすれば
ただの給料泥棒!
と、きつい言葉を掛けられても仕方ありません。
なので、もしあなたが一人勤務の現場を選ばれるのであれば、ある意味とてもリスクのある現場であることを承知したうえで臨んでください。