商業施設では当たり前のようにある「ATM」。現場によっては1台だけでなく、様々な金融機関のATMが並んでいる所もあるでしょう。そんな施設で警備員が業務をする時、色々なトラブルがあったりします。幸いな事に配属中は大きなトラブルは一度もありませんでしたが、お金の絡むトラブルは非常に厄介なので、巡回時などは注意しましょう。
ATMのたくさんある施設の悩み
大型商業施設に勤務していた当時、施設内にATMが設置されていました。
商業施設なら当たり前の設備ですね。
施設の規模によって設置台数は違うと思います。
このATMはお客様専用の設備ですが、そこで働く従業員はもちろんの事、警備員も待機時間に利用している人がいました。
そんなATMですが、施設内の至る所にあり恐らく10台以上はあった気がします。
広い館内であったので、一か所に集められているのではなく、何か所かに分かれていました。
警備員が巡回する時も、ATMコーナーは見回るのですが、週末はもちろんの事平日でも人が並んでいるイメージだったと思います。
警備員がATMコーナーを巡回した時に気を付ける点はいくつかあるおですが、基本的には利用されるお客様が安全に利用できているか、という事が一番重要です。
後ろに並んでいる不審者の様な人物がのぞき込んでいないか、または取り出した現金を奪おうとしているそぶりを見せている者がいないか、など様々です。
よほどこのような場面に遭遇する事は無いので、巡回する時もそこまで緊張する必要はありません。
実際、大型商業施設で勤務していた間、一度も大事件になる様な事には遭遇していませんでしたから。
そんな滅多にトラブルのないATMコーナーですが、やはり店内を普通に巡回するよりは気を使います。
お金にまつわるトラブルは厄介である
ATMコーナーではお金にまつわるトラブルがあるので、警備員としてはあまり近寄りたくないエリアではないでしょうか。
仕事として巡回しなければならないので、見回るのは当然の事ですが、過去にも死亡事故にもなったトラブルがあったりするのです。
ある地方のショッピングセンターで、高齢の男性がATM機械から他人がとり忘れたお金を盗んだとして、警察官に取り押さえられ亡くなった事故がありました。
事件の発生した当時は、私はまだ警備員になっていない頃だったので、入社後研修時に聞いた覚えがあります。
カメラなどを確認した結果、誤認逮捕だったようで裁判などを経て最終的に県側が遺族側に対して数千万円の支払いをした様です。
ATMにはカメラが付いており、現金を取り忘れたり機械のトラブルがあった時に、証拠として残せるようになっています。
しかし、時はこの様な悲しい結末を迎えるミスも発生してしまうのです。
この事件は警察が取り押さえていますが、事件が発生して警察も来ない様な間もない時間であれば、警備員が取り押さえなければならないのかもしれないのです。
もし、警備員が取り押さえている時に、体に異変を起こし亡くなってしまう様な事があったらどうしますか
「しかもそれが結果、誤認だとしたら」
よほど盗んだ所を目視もしておらず、たとえ被害者が「この人が盗んだ」と言っていたとしても、警備員としては取り押さえる様な事まではしないと思いますが、いざその場に遭遇したらと思うとどうして良いか判断しかねると思います。
この様なトラブルがあるので、警備員としてATMコーナーを巡回する時は、細心の注意が必要だったりします。
ATMの夜間の臨時警備はヒマである
営業中のATMはお客様などでにぎわっていますが、営業も終了した夜間では誰もいなくなります。
しかし、こういった時間にATMの点検や清掃などをしており、警備員が見張りとして立ち会う事もあるのです。
まあ、見張りをするのは警備員ですが、作業をしているのも警備員だったりします。
夜中の時間に金融関係の人が残業として作業をするわけはないですし、夜間にお金を扱うという事もあり危険でもあります。
私はこの「見張る」側の警備員として立ち会いました。
作業にかかる時間は現場や作業内容によってバラバラです。
1時間もかからず終了する時もあれば、数時間かかっても終わらないなんて事も。
夜間の臨時警備は1勤務分の給料が出るので、早く終わればそれだけ時給換算すると高額な給料となるのです。
しかも、見張るという立ち合いは施設の中、しかも夜中という事もあるので人が入ってくる事もなければ、ただ立っているだけです。
「夜間のATMの臨時警備はおいしい」
という事なのです。
この臨時警備は滅多には無いので、毎月の収入の足しになる様な事はありませんが、定期的に給料を上げるボーナスの様な勤務となっていました。
人によっては日勤の仕事をして、更に残業までして仕事をするのは嫌だ、なんて人もいるので奪い合いになる様な事はありませんでしたが。
ATMコーナーは現金を扱う場所になるので、施設警備員として巡回をする時は、事件が発生する可能性も考慮しておく必要があります。