<ケース:ワガママ>
N氏(50代)という隊員の場合
警備員はサービス業の様なものです。そして集団で仕事をしているので、個人の休日も不規則になってしまうものです。それを「毎週2日は必ず休みを下さい」と主張するような人間は警備員を辞めた方が良いです。その主張をすると他の人が無理な出勤体制になったり、最悪同じ様な事を主張する人が出てこないとも限りません。今の所そんなワガママな主張をしているのは「あなただけ」ですが。
休日が不規則になるのは警備員のサガ
警備員はサービス業の様なものです。
特に施設警備の商業施設で勤務するような警備員さんの場合だと、土日は大勢のお客様が見えるので、そんな日に休んでいる場合ではありません。
むしろ、土日などの週末に出勤して平日に休むスタイルになるのが普通です。
ですが、警備員の中にはそういった事を理解しておらず、平気で土日に休みの希望を出す者もいます。
更には、ひと月分の休みの希望をきっちり出してくる者までも。
警備員は仕事が無くて来た者や、稼ぎたくて来た者が多い業界です。
そういう人の多くは、休みの希望日や日数などは二の次で「過度でなくある程度休みがあればいつでも良いです」というスタイルの人が殆どでした。
ここしか雇ってもらえなかった、またはとにかく稼ぎたいから1日でも多く、という人が集まるのが警備業界だと思っていたので、休みの希望を出してくる様な人は逆に目立ちます。
「休日が不規則になるのが嫌なら警備員にはならない方が良い」
面接の時にはいかにも「大歓迎」と迎え入れてくれるかもしれませんが
警備員にこれからなろうとしている人で、休みにこだわる人は現場側では余り歓迎されていない事を覚悟しておくことが必要です。
自分の希望する曜日に休むのは難しい
ただでさえ土日などの週末に休もうとするのが難しいのに、毎週決められた日に必ず休む、という希望を出すのは難しいです。
警備員の勤務表は、全員との休みを調整しながら作っています。
現場で1日当たり警備員が〇名必要、という場合が殆どでこれが毎日続くのです。
もし、毎日5名必要であるなら毎日5名欠ける事無く出勤しなければならないのです。
勤務表を作る時に、必ず契約の人数を満たす人員を1日も欠ける事無く確保しなければいけません。
ここでもし、特に重要な用事があるわけでもなくただ休みが欲しいという理由だけで毎週休みの希望を日にち指定で出されると、万が一大切な予定がある為に休みの希望を出している人とバッティングしてしまうと、その日に必要な人員が確保できなくなるかもしれません。
現場に配属されている警備員の人数と、契約で必要とされる人数は結構ギリギリな場合が多く、人員に余裕はありません。
余裕があると全員の希望通りの休みを入れてあげられますが、その分人員が多いので各々が出勤できる日にちが減る為に給料も減ります。
更に現状警備業界は人手不足であるので、各現場に余剰人員はありません。
そういった事情にも関わらず「休みが少ない、だからこの日は休ませろ」と他の人の事情を無視した自分勝手な休みの希望を出すと、他の隊員さんから顰蹙を買うでしょう。
我を通せば他の人が苦労する
大抵の警備員さんは稼ぎたいという希望を優先し、休み希望の指定はこちらに任せてくれているので、勤務表は比較的作りやすい方だと思います。
しかしそれでも勤務表を作る側からすると、毎回
「ああ、この日は人が足りないどうしょう」
という状況になります。
そんな時にワガママな休み指定をする隊員が一人でもいると
「ああ、この休みが無ければ問題無く組めるのに」
というジレンマに陥るのです。
その結果、他の人の勤務が連続になったりしてしまいます。
そう、明らかにこのワガママな希望を出した警備員のせいで他の人が無理なく休みを取れたであろう日に休め無くなってしまうのです。
警備員は皆、好きな時に休んで稼ぐ事が出来ればどれだけ良いか、と思っている事でしょう。
しかし、メンバー全体の事を考え休みの指定は入れず、誰もが無理のない勤務表が完成するように気を使ってくれる人も居るのです。
別に休むなとは言っていないのです。
自分勝手な変な希望さえ出さなければ、警備隊の全員がバランスの良い休みを組む事が出来るのです。
そういった事情も考慮せずに、自分勝手な休み希望を出して勤務表全体をいびつにし、他の隊員さんに無理な勤務を強いているのです。
警備業は不規則な仕事なのです。
毎週同じ曜日に休みたいのであれば、警備業以外のお仕事へ転職される事をお勧めします。