どこの施設でも同じとは限りませんが、エスカレーターの起動のタイミングが開店前ギリギリな場合があります。これには理由がありまして、余り早い時間に起動させるとクライアントからお叱りを受ける事があるかもしれません。起動時間に関して特に気を付けるよう言われている現場は注意が必要です。
エスカレーターは意外と電気代がかかるらしい
一つの商業施設に何基のエスカレーターがあるでしょうか。
規模の小さいショッピングセンターでも2~3基はあるでしょうか・・。
大まかな試算で1基当たり年間数十万円するらしいです。
これが大型ショッピングセンターになると10基以上のエスカレーターが設置されている場合もあります。
そうなると年間百万円単位の経費が必要になるわけです・・。
かなり大まかな数字なので確かな事は言えませんが決して安くはないですね。
エスカレーター自体が施設の儲けを直接生んでいるわけではないので、動かさなければその分経費は浮かせることが出来ます。
しかしショッピングセンターでエスカレーターを動かさないなんて事はあり得ないので、営業時間中はずっと起動させておかなければなりません。
こうなるとクライアント側は少しでもエスカレーターにかかる経費を押さえたいという行動に出ます。
そこで開店時間のギリギリまでエスカレーターを動かさなければ、少しですが経費を抑えることが出来るのです。
毎日では大した時間ではないかもしれませんが、年間通してみると大きな金額になるのでしょうね。
営業時間中でもエスカレーターを止めていた場所もあった
今では勤務先の現場が違うので現在はどうなっているか分かりませんが、当時は屋上駐車場に上がる為のエスカレーターは営業時間中にもかかわらず止められていました。
当時、というのは2011年の3月に発生した東日本大震災からです。
この日を境に世の中ではあらゆる所で節電が叫ばれ、この商業施設でも大規模な節電キャンペーンが施行されました。
その中での一つに、屋上駐車場に上がるエスカレーターを止める事でした。
平日に限り、屋上へ行くためのエスカレーターを止めて電気代を発生させないようにしたのです。
確かに平日は屋上の駐車場を利用しなければいけないような程の入庫もなく、実際屋上に止める車も皆無でした。
どうせ利用が無いのならエスカレーターを止めても問題ないだろうという事で土日以外はエスカレーターが止められていたのです。
経費の面では効果はあったであろうと思いますが、屋上の自動ドアの開け閉めの業務があった警備員にとっては、仕事は楽になることは無く更にエスカレーターが起動していない分、昇り降りが辛かっただけな記憶は残っています。
開店ギリギリなので警備員は忙しくなる
開店業務中は警備員は大忙しな時間帯です。
従業員の入店確認や、自動ドアの開錠、エレベーターの起動やエスカレーターの起動・・
施設によって仕事は様々ですがだいたい上に挙げたような事は同じだと思います。
そんな忙しい時に、開店ギリギリの時間でエスカレーターを起動するのは本当に大変です。
エスカレーターの数が少ない現場ならまだ良いですが、参考までに私のいた商業施設では20基以上のエスカレーターの起動がありました。
もちろん一人で行うのは不可能なので、開店業務には4人の警備員が決められたエリアを担当して業務にあたっていました。
それでも最少人数で開店業務を行うので、忙しい事には変わり有りません。
特に開店5分前くらいにエスカレーターを起動するので、起動作業は丁寧にしますが次のエスカレーターへ移動する時は若干早足になります。
施設の経費を抑えるために、警備員は短い時間の間にこういった苦労をしているのです。
また作業をする時は鍵を使用するので、急いでいるからとぞんざいな扱いをすると鍵を壊してしまうかもしれないので、細心の注意を払って起動するようにしましょう。