お客さんが車をどこに止めたか忘れる、そしてそれを探す警備員

店内巡回をしているとインフォメーションのお姉さんから防災センターへ連絡が入ります。

「お客様のお車が見つからないので探して欲しいと申し出がありました」

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車検索はこうして始まる

これ、私の現場では「車検索」と呼んでおり、1日1件はありました。

もっとも、広い駐車場を持つ大きなショッピングセンターなどでは日常的にある事ではないでしょうか。

利用者として自分でもこれに近い状況に陥ったことはあるのであまり笑えませんが・・。

大きな商業施設で駐車場が何階層かあり、それが広いとなると帰る時に
「あれ?」となったりします。

で、散々探した挙句に疲れ切ってしまってインフォメーションセンターへ申し出る形になります。

そこからは警備員の出番です。基本的に店内巡回中の警備員が担当することになります。
まずはインフォメーションへ行き、そのお客様に

・車の種類(メーカー・車種)
・車のナンバー
・施設のどの方面の入り口から入ったか
・おおよその止めたと思われる場所(階層)
・停めた時にあった看板などの絵や色
・施設に入った時に最初に見えたお店

 

これは私のいた隊の中でも数人しかここまでお客様に聞いていなかったように思えます。なのでこれくらい確認できれば良い、位に思ってください。
ほかの現場ではもっと効率の良い仕組みがあるかもしれませんので。

というわけで、だいたいこれくらいの事を確認します。お客様が失念してる事もありますがまずは止めたと思われる場所から探しに入ります。

 

要領が良いとすぐに見つかる

早いと5分もしないうちに見つかりますが、長いと30分はかかります。

時間がかかる時はお客様から頂いた情報が間違っていることが結構ありました。
(車種もナンバーも違っていたなんて事も・・・探せるわけない。)

 

要領が悪いと隊員に応援要請する

お客様を待たせているので5分位して見つからないと応援の隊員を呼びます。

そんな中、私は車が好きな方で車種もある程度詳しかったので後方に回り込んでエンブレムを確認することなく探せるため、他の隊員よりも5分以内に見つけ出せることが多かったように感じます。

そのうち変な自信を持つようになり、誰よりも早く車を見つけるんだ、と車検索が入ると率先して行くようになりました。(お客さんにとってはよい事ですね)

 

意外とお客様の勘違いもある

車検索を依頼されるお客様の大半が立体駐車場に停めたのに見つからない、というものでした。

3階に止めたつもりで延々3階を探したうえ依頼が入り警備員があっさり4階で車を見つける、などです。

本人は3階という思い込みしかなく上下階を探すまでに至らないようです。

まあ、見つからなくて焦ってしまっているので仕方が無い事なのですが。

その焦ってしまったお客様の中には

「どうしよう車が盗難に遭ったんだ、あ!警察に連絡だ!」

 

と自分で警察に盗難届を出された方も見えました。

その後、警察が来る前に警備員が上のフロアに止めてあった車を案内して、臨場した警察官と待っていたお客さん、ポカーンという事もありました。

ショッピングセンターで車が盗難に遭うことが全くないとは言い切れませんが、そうそう盗難事件なんて無いと思います。(この現場では過去一度もなし)

もう少し警備員に協力させてもらってそれでも見つからなかった上で警察を呼んで欲しかったです。

 

不謹慎ですが車検索は意外と楽しい?

車検索は慣れてくると、見つかるのを待っている本人には申し訳ないですが結構やりがいのある業務だと思います。(少なくとも私はそう感じていました)

 

そう、いわゆる宝さがしのような。

 

見つかるのを待っていたお客様の感謝の笑顔はとても良いものですよ。

 

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