警備業界に限らず、世の中の人多くがそう感じているのかもしれないと思われる「警備員はクズが多い」という話、これは本当なのでしょうか。実際に警備員の仕事をしているので周りにその様な人がいるのでしょうか、イヤもしかした私自身がクズなのかもしれません。
人手不足が生んだゆがみ
警備業界は長らく人手不足がうたわれています。
私が入社した時でさえすでに人手不足なんだな、と思い知らされたものです。
学生のアルバイトの面接の様に、面接のその場で採用をにおわせるような状態になっていました。
一応、採用かどうかは数日以内にお返事しますと言っていたものの、面接の会話の流れは既に採用後の話でしたからね。
「ああ、それほど人材に困って直ぐにでも必要なんだな」
と、思いました。
そしてもちろん数日後採用の電話が来ました。
これほど人手不足で、一人でも人手が欲しい状態になるとまさに「来るもの拒まず」といった状態で、私の時の様に面接に来た人は片っ端から採用になっていたのかもしれません。
そんな人手不足な状態で、来る者を厳選せず全員採用してたら、そりゃとんでもない様な人でも警備員になる事でしょう。
警備員の多くの人が、真面目で誠実な人であってもそのうちの何割かの人がクズな人がいたら
「警備員はクズが多い」
というレッテルを警備員全員に貼られてしまうかもしれません。
仕事柄勘違いする者がいる
また警備員という仕事は、昔相当ひどい勤務態度の人間もいたそうで、警察官のような権力を振るっていたそうです。
現在は警備業法という警備員の法律が出来、そういった愚かな行動が出来ない、させない様な仕組みになっています。
しかし、今の警備員の中にも業務柄、人にお願いしたり、人に従ってもらう様な業務をする事が多く、そういった行動を毎日続ける事により、自分が偉いと勘違いをする愚かな警備員がいます。
このごく一部の勘違いした警備員のせいで、一般の人に対して嫌な思いをさせ「警備員はロクな者がいない」と見られてしまうのです。
今まで警備員の仕事をしてきて、警備員は現任教育という指導を半年ごとに受けて、そういった勘違いをさせない様にしているはずなのですが、一部の愚かな警備員にはその思いは届いていないようです。
警備員は何の権限もありません。
警察官の制服には似ても似つかない制服を着ていていますが、警察官の様な権限は何一つ持ち合わせていません。
一般の人と何も変わらないのです。
しかし、そういった教育を理解できない、または聞いていない人間が一般の人に対して横柄な態度を取り、警備員の評判を落としているのです。
居心地が良いため辞められない
警備員の仕事は基本的に単純な仕事が多いです。
中には、覚える事も非常に多く、警備員としての力量を越えるような大役も任される事もあります。
それでも、多くの現場では誰でも出来るような仕事が多く「これでお給料が貰えるの?」と思う様な仕事もあるのも事実です。
そしてそういった仕事はなかなか辞める人は居ません。
そんな居心地の良い仕事、誰でも続けたいと思うハズです。
警備員になる人材は先にも述べたように「来るもの拒まず」で構成されています。
とんでもない様な人でも警備員になれる中、居心地が良ければ退職しません。
「警備員は偉そうにしても良い」という勘違い警備員も居心地が良くて辞めないいでしょう。
結果、クズが警備業界に残る事となり、警備業界の評判はますます悪くなるのです。
中には本当に頑張っている警備員さんもたくさんいます。
そんな人たちがこのクズ警備員たちと同じにされるのは迷惑なのです。
そして、警備員全体が悪いわけでないという事を、多くの人に知ってもらいたいのです。