毎日身に付けている制服は、毎日洗っていますか。警備員は1日中動き回っており、更に汗を掻いた服を着たまま仮眠する場合もあるでしょう。そんな制服を次の日もまた次の日も洗わない、と聞いたらどう思いますか。
毎日仕事があって洗えない
今の現場では24時間勤務なので、明けの日に自宅へ帰ったらすぐに洗わないと翌日の仕事までに乾きません。
商業施設で勤務していた時は、制服を2着貸与されていたので、洗濯をして乾く事が無くても予備を着て行く事が出来ました。
ところが、その日着ていた服は汗でびっしょりになり、その日の内にその制服を洗う必要があったのです。
しかし、それ以外の現場では警備会社も変わり制服を1着しか貸与されない為に、明けで帰宅してもそう簡単に洗濯できませんでした。
そうなると、前日来ていた制服を次の日もまた着る事になるのです。
これだけ聞くと相当汚いように聞こえますが、当時そこの現場はそこまで汗を掻く様な忙しい現場では無く、数日同じ服を着ていても匂う様な事はありませんでした。
もともと汗を掻く方では無かった、というのもありますが他の隊員さん数名も、警備室にその日着ていた制服を置いて帰っていたので、普通の人でさえ汗を掻く事が少なかったほど動かない、というのがお分かりだと思います。
そんな汗を掻く事の少ない現場でさえ制服を毎回持ち帰らないのは、汗を掻かないという理由だけではないのです。
独り身に毎日は面倒な作業
一緒に勤務した警備員さんの多くが、独り身の人が多かったです。
高齢の警備員さんは所帯を持っている人が多かったですが、高齢でも独り身という警備員さんも普通にいました。
そして60歳以下の警備員さんの大半は、8割位独り身です。
独り暮らしをした事があるので良く分かりますが、洗濯という作業は結構時間が取られます。
24時間の仕事して、朝に寝不足状態で家へ帰って洗濯をする、という作業ほど煩わしいものは無いでしょう。
食事すら外で済ませたり、コンビニで買って帰る程家で何もしたくないと思っているのに洗濯をするのは相当気合が居る事だと思います。
そんな時に、毎日持ち帰って洗濯するほど汗が染みつかないような現場であれば、数日は着回ししようと思ってもおかしくありません。
さすがに下着は毎日替えますが、全く匂いのついていない制服に関しては「大丈夫っしょ」と思ってしまいます。
これは今の現場だから、「ヒマで楽な現場」だからこそできる事であって、先ほどもお話した商業施設のような汗びっしょりかく様な現場ではさすがに出来ません。
その日の内に洗濯
というのも、清掃室にあった洗濯機を夜中に回して制服を洗って日中に染み付いた汗をリセットしていました。
洗濯は現場次第だが汗臭いのは勘弁
清掃室にあった洗濯機を借りて仮眠時間に制服を洗うという行為は、一応清掃担当の方に話をして許可を得ていたので問題ありませんが、私以外で他の隊員さんはそういう事はしていませんでした。
仮眠時間を終えてしまえば、夜が明けて残り数時間で帰る事が出来たので、それまでは我慢しよう、という考えです。
私も貴重な仮眠時間を割いてまで洗濯するのは、主に翌日も引き続き勤務があるような時でした。
そう、24時間も仕事をしたのに、そのまま居残りで翌日も仕事です。
さすがに翌日も仕事だと、前日の汗の染みついた制服は匂うので、その日の夜中に洗濯です。
ただし、翌日仕事でなく明けだとしても、汗で濡れた制服をキレイにできる設備が目の前にあるので、夏場であれば夜が明けるまでには乾いてしまうということで、夏場に関してはよく洗っていた記憶があります。
現場によっては汗を掻いたのに洗濯できる環境も無く、臭いのついたままの制服を着て我慢しなければならない所もあるでしょうが、もし洗う事が出来るのならそうしたいですよね。
警備員が臭いと言われる理由に、汗を掻いたのにそのまま着続けて仕事をしているからというのがあります。
誰も、好きで匂いのついた服を着ているのではありません。
シャワー室があったり、着替え用の制服をちゃんと貸与してくれれば、そんな事は言われないのです。
現場で働く人間をまともに扱ってくれれば、人手不足も多少は改善されているかもしれないのです。
ですがどこもそうですが、現場の声というのはなかなか上にまで行かない、のが悲しい所ですね。