警備員は誰にでもできる仕事である。これはある意味間違っていません。しかし、現場で役に立つ警備員というのは誰にでも出来る事ではないのです。自分から率先して動く事の出来ない警備員は事故が発生しても、何をしたら良いのか分からずその場で立っているだけです。警備員にも少なくとも適性というもんがあり、不向きな人がいるのも事実なのです。
自発的な行動が取れない警備員
施設警備員が勤務する現場で、何か事故が発生した時、言われていないからと何もしない警備員がまさかいるわけないと思うかもしれませんが、実は居るのです。
過去にも監視盤が発報する様な事案が発生した時、何をどうしたらよいのか分からずオロオロするだけで、結局後から駆けつけた隊員さんが代わりに対応した、という事がありました。
また、事案まで発展しないまでも何かいつもと違う現象が発生しているのにもかかわらず「私は何も言われていませんから」と確認や行動を一切しない警備員もいました。
施設警備員は、通常何も問題なければ「ただいるだけ」の人間に見えてしまうかもしれませんが、いざ緊急時には率先して確認したり行動を取る必要があります。
それを、いつもの業務と同じ様に「何もしない」というのはもはや警備員として緊急時にこそ活躍する、というかここで動かなければいつ動くのか、と言われても仕方ありません。
そんな自分から行動をし確認する、という自発的な行動が取れない警備員もいるのです。
指示待ち人間は警備員に向かない
警備員になるのに特に大した特技は必要ありません。
例え未経験であったとしても大丈夫です。
多くの警備員さんは、そこまで難関でもない面接を突破して警備員の仕事をしている事と思います。
誰でもできる仕事、という触れ込みのおかげで警備員の間口は広く、多くの警備員さんが入社しています。
そんな警備業界ですが、実際に警備員として勤務してきてあまり向いていない人がいるという事を知りました。
それは、指示待ち人間は警備員に向いていないな、と。
指示待ち人間というのは、誰かから仕事を与えられないと何もせずにいる人の事です。
警備員は余計な事はするな、という意見と反対の様な事を言っている様に聞こえますが、業務として理解・判断して自発的に行動するべきなのに、それを
「その行動を取る様には言われていません」
という答えをする人です。
警備員として言われなくても、やらなければいけない行動なのに、それを「言われていないから」と答えてしまうのは警備員としては致命的です。
これがもし人命にかかわる事だった場合、取り返しがつかない事にもなりかねません。
そういう意味では、指示待ち人間は警備員になってしまうととても危険だという事です。
今の所 過去の現場では、指示待ち人間とも言える警備員が人命にかかわる様な事態で問題を起こしていないので、指示待ち人間は現場に居ましたが何とかなっていました。
しかし、今後も何事も起こらずに済むという保証は無いですよね。
今の警備業界には「指示待ち人間は採用しない」なんて言う決まりなんてものは何もないので、業界内にはこの様な人も多く所属しているのだと思います。
まあ、指示待ち人間と言っても基準になるモノは何もなく、また誰か特定の人を指している訳もないので、判別は無理でしょうがね。
警備員は積極性の必要な仕事
そうなるとどんな人が警備員には向ているのでしょうか。
それは、自発的な行動の出来ない指示待ちタイプの正反対でもある
「積極性のある人」
です。特に積極的な人でなくても構わないのですが、言われた事以外何もしない、という人でなければその人は「積極性のある人」の部類に入ると思います。
それだけの理由で良いのであれば、多くの人が「積極性のある人」という枠に入るのではないでしょうか。
そういう意味では、ある程度普通の人で良いのです。
バリバリな積極性のある人を求めているのではなく、警備員ならこうするだろうな、という認識で自発的に動けるだけで良いのです。
これが出来ない人が現場に何人かいたりするので、困ってしまうのです。
いわゆるポンコツ警備員さんという人が何人も現場にいると、ちゃんと仕事が出来ている人が、愛想を尽かせて出ていってしまう事が非常に残念でならないのです。
人手不足な為に、とんでもない人まで採用してしまって業界の印象をさらに悪くしている現状が問題なのです。
ちゃんと仕事の出来る人が多くなれば、警備員という社会的地位も上がると思うのですがね。