施設警備員として色々な現場で勤務しましたが、懐中電灯の扱いに関して使い方が皆バラバラであることに苦労しました。夜間巡回時には懐中電灯はつけるな、だとかつけても良いだとかバラバラで気を付けないと現場で叱られる事もありますよ。
懐中電灯の出番が無い
今の現場では夜間の建物巡回をする時、懐中電灯をほぼ必要としません。
外回りもありますが、外灯が煌々と照らされておりわざわざ懐中電灯をつけるまでも無いのです。
そしてその建物内でも通路のあちこちに小さな明かりがしっかりと足元を照らしてくれるので、ここでもまた懐中電灯無しで歩く事が出来るのです。
今の現場では巡回時に部屋に入る場所も少なく、室内灯をつけても良い事になっているので、真っ暗な部屋でも平気です。
この様に夜間の巡回であっても懐中電灯の明かりが無くても見回れてしまう所もあるのです。
そしてこの懐中電灯の扱いですが、今までの現場では当時先輩警備員から
「巡回時に懐中電灯は常時点灯させるな」
と教わりました。理由は不審者などに警備員の位置を知らせてしまう事になるからです。
確かに明かりをつけながら警備員が見回りをしていたら、巡回時間や〇時にどこを通る、という事が相手に知れてしまいます。
懐中電灯を点灯しっぱなしの危険
警備員は毎日夜間の巡回をしています。
毎日同じ人間ではないかもしれませんが、順路や時間などは意外と決められているので、悪い事をしようと観察している者にとって、警備員が明かりをつけて建物内を巡回している様子は、それほどわかり易い事は無いですね。
そして建物内に侵入している不審者にとって、懐中電灯の明かりと共に近づいて来る警備員は狙いやすい標的と化します。
物陰に隠れている不審者をこちらが見つけるのが遅れたら、いきなり襲い掛かられてしまうでしょう。
建物内に不審者が潜んでいることは滅多にない事ですが、その滅多にない状況で取り返しのつかない事になるかもしれません。
それを防ぐにはやはり懐中電灯を無闇に照らさず、自分の位置を知らせない様にする必要があるのです。
それでも10年以上施設警備の経験があって、夜間巡回をたくさんしてきましたが、幸いな事に不審者には一度も遭遇した事がありません。
それが懐中電灯をむやみに付けなかった事で回避できていた事があったかどうかも分かりませんが。
部屋の明かりをつけてしまう無意味さ
夜間の巡回で懐中電灯をつけずに見回る事はそれほど困難でない現場でも、各部屋の巡回の時に意図せずに電気がついてしまう時もあります。
部屋の中は電気をつけて良い所もあれば、人感センサーなどで強制的に電気がつく所もあります。
警備員は懐中電灯をつけてはいけない、という決まりがあっても部屋の電気がついてしまったら居場所が分かってしまいますね。
こればかりはどうしようもないので諦めて巡回しましょう。
それでも部屋の中に不審者がいないとも限らないので、巡回時は研修の時に教わったように部屋の中の様子を確認してから入るを忘れずに。
この様に現場によっては懐中電灯の必要のない様な現場もあれば、毎晩警戒しながら巡回しなければならないような所もあり、現場によって懐中電灯の使い方はバラバラです。
それでも夜中に一人で見回る事には変わりが無く、不審者がいた場合はとても危険な状態に追い込まれます。
いくら普段何もない現場でも、夜間巡回は気を張って見回る様にしましょう。