警備員になるにあたっていくつかの制限があります。その中に18歳以上でないと警備員になれないのですが、過去18歳の警備員さんを見た事がありません。そして残念ですが、18歳の人が警備員になっても恐らく警備員としてやっていくには難しいかと思います。
18歳では警備員として難しい
警備員になるにあたって、18歳以上であれば警備業法的には仕事に就く事が可能です。
しかし、今まで18歳の警備員さんという人を見た事がありません。
そして、18歳では警備員として働いてもなかなか難しいかと思います。
若い人が警備業界に参入してくる事には大いに賛成です。
警備業界は高齢者ばかりで、そんなで安全や安心を提供できるのか、と思わせる様な人が警備員として働いていたりします。
そこへ18歳の人が参入してくる事に、委託する側も安心するかと思いきや、実はあまり若すぎても警備員としては難しいかな、と思う事もあります。
警備員として勤務する時、相手となる人は殆どが年上の人になるかと思います。
特に現代は超高齢化社会です。
18歳の警備員さんが、業務として相手にお願いするのは自分の親とも変わらない様な人ばかりとなるのです。
その時、警備員にお願いをされた人が18歳という若い警備員を見た時、人によっては
「若造が偉そうな事を言うな!」や「いや自分の方が正しい」
など、若い警備員の言う事を聞いてくれない、また心無い言葉を投げる者もいるかもしれません。
18歳と言えばまだ社会人経験もほとんどない人です。
そんな人が、自分の親と同じ様な人物に「一見、正論」かの様な言葉を返された時に、言い返せないかもしれません。
警備員として業務を遂行し、その範囲でお願いをしているのに警備員が「若い」というだけで言う事を聞いてくれないかもしれないのです。
また、警備員という仕事はある程度、個人に責任が生じる仕事です。
これもまだ若い警備員さんに責任を負わせるには酷というものです。
とにかく若いという事がマイナスに向いてしまう仕事では、なかなか参入するのは難しい事だと思います。
現場はお爺ちゃんばかり
警備業界は高齢者の多い業界です。
中には若い警備員さんで構成されている現場もあるかもしれませんが、大多数の警備の現場は、平均年齢が60歳を超える所も少なくありません。
実際今の現場でも、8割が60歳を超えています。
もちろん、18歳の警備員さんなんていませんし、30代の警備員さんですらいません。
別の警備会社の現場の話を聞いた事がありますが、その現場では10人以上の警備隊ですが、全員年金を貰っている人ばかりだったそうです。
そんな高齢化の進んでいる警備業界へ18歳の人が来ても、やっていくのは難しいでしょう。
ただでさえ新卒者の少ない警備業界で、唯一入社した18歳の警備員さんが、周りが全員年金を貰っている警備員しかいない現場へ一人で配属されても、長くは続かないと思います。
18歳というと年齢的に親世代が40代としたら、現場の警備員さんたちは「おじいちゃん」です。
祖父と一緒に働くという環境に事にきっと耐えられないでしょう。
将来性のない仕事と認知されていないか
また周りがお爺ちゃんだらけの現場でも何とかやっていけたとしても、警備員という仕事に将来性を感じない、という理由で辞めてしまうか、そもそも参入してこない理由でもあるかもしれません。
残念な事ですが、警備業という仕事は世間的にみてもあまり社会的地位の高い仕事とは言えません。
これがもし医者や弁護士など、社会的地位の高い仕事であれば、給料が安かったとしても今よりは若い世代の参入は多いかもしれません。
しかし、給料は低い、社会的地位も低いとなると、これから将来に希望を抱いている18歳の人が警備員になるというのは難しいかと思います。
まあ、実際警備業というものは社会的にも需要はあるのですが、誰もがなりたい!と思わせるような仕事と見られていません。
どちらかというと「高齢者の唯一の働き口」と言った認識の方が強い気がします。
そういった理由で、18歳の若い世代の人が警備員になっても、あまり良い事の方が少ないので、初めから参入してくる人が少なかったり、例え入社しても長く続けてくれる可能性が低い仕事となってしまっている気がします。