警備業界は長らく人手不足です。現場で働いていもそれはヒシヒシと感じています。そんな人手不足を解消する決め手となるのは、警備員だからと無茶な働かせ方をする職場環境の改善か、平均年収を大きく下回る収入の改善か。これらはどちらも改善できれば文句なしですが、せめてどちらかだけでも改善すれば、今より人手不足は解消しそうな気がするのですが・・。
警備員の人手不足はまだまだ続く
警備業界は長らく人手不足です。
日本の失われた30年と言われるのと同じ位、業界は低迷しています。
いや、警備業界自体の業績は毎年上がっているのですが「人手不足」という現象が長らく解消されないのです。
現場でも、例えば2人配属されて3人退職してしまう
といった具合に常に人が足りないので、現場の警備員さんが無理をして仕事をしている、といった所も少なくありません。
しかも、警備員さんの平均年齢が高いので、高齢で退職してしまうという人が居るにも拘らず、若い人材が思った以上に入って来ないのです。
この人手不足を解消するのに、警備員として働く職場の改善と平均年収を下回っている収入、このどちらかの問題が解消されれば人手不足は無くなるのでは、と常に思っているのです。
職場環境の改善か平均年収を上回る収入か
警備員の職場環境の改善か、平均年収を上回る収入か・・。
理想はこのどちらも解消されるのが良いのですが、そんな都合の良い事が2つも起こる事はあり得ないので、このどちらかでも改善できればも人手不足は今よりも良くなると思うのです。
警備員の職場環境は劣悪です。
外の勤務は遮蔽するものの無い場所で、長時間立ちっ放し。
酷い現場だと、交代も碌に与えられず働かされる所もあると聞きます。
建物内の勤務でも、本来5人で勤務する所を3人で仕事をさせられ、休む間もなければ寝る間もない様な労働だったりと、普通の待遇の現場も多いでしょうが、酷い扱いを受けている現場もあるのです。
こんな扱いを受けても働かなければ生きていけない為に、文句も言わずに黙って働くしかないという職場が、1件でも無くなれば警備員の仕事を避けていた様な人も「働いてみるか」と思うのかもしれませんね。
そしてもう一つの年収問題ですが、警備員は平均年収よりも低い金額で働いています。
職場環境も劣悪でさらに年収も平均以下・・。
これでは人手不足になるのも当然と言えば当然です。
そんな人手不足問題の解決の一つに、収入を上げるという手段があります。
多少職場環境が悪くても給料が高いから我慢するか・・という仕事は数多くあると思います。
警備業界でも、平均年収を上回るような仕事が沢山あれば、きついけど給料が高いから我慢して働く、という人が増えると思うのです。
実際、警備員として働いていて多少仕事が大変でも、もう少し給料が高ければやる気も出るのに、という感情を抱く事は多々あります。
過去にも警備員の資格を取得したのに、給料が高くなく、また将来性も無いからと見切りをつけて退職してしまった人も居ました。
せっかく資格を取得しても、警備業以外の仕事では何の意味もないのに、それでも警備業界から抜け出してしまう人も居るのです。
それほど警備業に魅力がない、という事なのです。
せめて、今の1.5倍位の給料を出せる警備会社が何社も出てくれば、それだけで人手不足は解消すると思います。
警備の高齢化も解消できるかもしれない
これらは両方叶わなくても、どちらか片方実現するだけで人手不足は解消すると思います。
現実的に両方解消するのが無理なのは十分承知しています。
そんな人手不足解消法ですが、これらのどちらかが実現すれば人手不足の解消だけでなく、警備業界の高齢化も解消すると思っています。
若い人たちは、長い目で見た給料の問題もそうですが、職場環境も気にしています。
特に昭和環境色が強い警備業界は、今の若い人たちにとって弊害の何ものでもありません。
現職の高齢の警備員さんたちは、自分たちは若い時から昭和時代の働き方を経験しているので、今の警備業界の働き方でも、特に不満も無いかもしれませんが若い人には無理です。
せっかく若い人が入社しても、古臭いやり方の業界の仕事に早々に見切りをつけて辞めて行ってしまっています。
しかし職場環境の改善や、古臭いやり方でも我慢できるほどの高収入であるなど、どちらかがあれば納得はしないまでも仕事は続けていけると思います。
現状警備員の高齢化は進む一方で、相変わらず職場環境は悪く、賃金も平均年収に届く事はありません。
警備業界の人手不足が今よりも少しでも改善できる様に、何らかの改善策が必要なのは間違いないと思います。